▼『ナーシングホーム業界2024年時流予測レポート ~今後の見通し・業界動向・トレンド~』 無料ダウンロードはこちら
よくいただく相談の中でも上位に挙がるのが「施設は何床が良いですか?」です。
私は有料老人ホームまたはサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)に訪問看護を併設している「ナーシングホーム」という業態のコンサルティングをしていますが、必ずいただく質問は「施設規模」についてです。
経験や実績から、「2階建ての30~40床がお勧めですよ」とお答えしています。
いくつか理由はあるのですが、一つは夜勤者の人数です。
夜勤を行う看護師、介護職が1晩でみられる人数は凡そ15~20名程です。
夜間を2名体制と想定し、最大収益を考えると30~40床が妥当でしょう。
(入居者の介護度や医療の状態、勤務者の経験により差があります)
例えば、夜勤者を増やすことを想定し15-20床を基準に更に増やすことも考えます。
更に収益を伸ばせるため魅力的ですが、単に規模を大きくすれば良いというわけではありません。
特に地方商圏においては働き手の減少が課題になります。
規模を拡大すればそれだけ労働力を確保しなければなりません。
業界的には「家の近くで働きたい」と、家からの移動時間で選ぶ方が多く、立地やアクセスの良さがポイントになるため施設規模を倍にするのであれば2号店、3号店と店舗展開をすることが望ましいでしょう。
次は従業員の体制についてです。
最適な職員体制
40床のナーシングホームであれば、初期は以下の人員体制を整えます。
施設長:1名
看護師:8名(管理者込)
介護職:13名(責任者込)
事務員:1名
厨房:3名
オープン後の実績に伴い「あの施設は強い」などブランド化されるため重度・医療対応のできる看護師を増やしますが、まずはこの基準を覚えていただければと思います。
なお、一般的に老人ホームとサ高住に看護師がいることは珍しいです。
日中に1名の准看護師が勤務というパターンはよく見かけますが、これほどの人数が雇用されているのはナーシングホーム特有です。
施設の規模と人数について、イメージを持てたでしょうか?
有料老人ホームやサ高住然り、ナーシングホームであっても施設の規模は夜勤者の人数を基準に考えるとわかりやすいと思います。
さて、今回は推奨する規模と職員体制についてお伝えしましたが、施設のハード面や日中の勤務体制、算定の方法等についても知りたい方はこちらのセミナーへご参加ください。
実際に「医療対応型有料老人ホーム」として36床のナーシングホームを2021年に開設し、2024年に同じく36床の2棟目をオープンさせるゲストの講座を受けられます。
1棟目は36室で年間売上2.4億円、営業利益20%超と順調に推移しています。
経営ノウハウや建築のポイントなど、包み隠さず語っていただきます。
東京開催またはオンライン開催となるため、ご希望に応じてお申込ください。
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<オンライン開催>
2024年2月12日(月) 13:00-16:00
2024年2月13日(火) 13:00-16:00
2024年3月4(月) 13:00-16:00
2024年3月5日(火) 13:00-16:00
※全日とも同じ内容です
【視察ツアー】週休3日制ナーシングホーム2024
◆日程
2024年11月10日(日)13:00-17:00
◆場所
茨城県水戸市(東京駅から特急で約85分)
講座会場:BIZcomfort水戸(JR水戸駅直結1分)
視察先:ナーシングホームとうはら、ナーシングホームほしぞら
※移動は参加者全員で行います。
この記事を書いたコンサルタント
久積 史弥
理学療法士として病院、介護会社の責任者を経験した後に船井総合研究所に入社。前職では訪問看護事業の営業、看護師・理学療法士など約30名のマネジメントに従事、高収益事業として組織を牽引した実績を持つ。 現在は、介護・医療・保険外と幅広い領域でコンサルティングを行う。新規事業の立ち上げの経験が豊富であり、資格者採用・育成による組織活性化、営業による顧客獲得を得意とし、事業推進の手腕に定評がある。