みなさま。いつもお読みいただきまして誠にありがとうございます。
船井総研の施設介護コンサルティングチームの三浦です。
介護業界では介護職スタッフの離職率は全体的に減少している傾向にあります。(正確に言うと二極化ですが・・・)
ここ最近では『働きやすさ』に目が向けられるようになり、会社として福利厚生を充実させたり、キャリアパス制度を導入したりと働きやすい環境を作る努力を会社が実践している証拠であると言えます。
しかし、上記のように体制を整えられるのは一定の財務的余裕のある会社だけだと思います。
多くの中小企業の場合、福利厚生の充実や教育体制の整備に投資するだけの体力がなく、施設長や管理者の属人的なマネジメントに依存しており、そのマネジメントが成立しなくなると、自然と離職が進み、派遣会社や紹介会社に頼って人材の補充をしたり、質を問わずにとにかく採用を強行してしまった結果、職場の質が低下し、負担を感じる良いスタッフの離職が促進されてしまう。このような離職のサイクルに陥っていませんでしょうか?
この離職のサイクルを断つ方法はたった一つです。
それは『あたりまえなことをあたりまえにできる』スタッフの数を増やすことです。
このような良いスタッフの割合が組織全体の7割を超えると離職率が格段に下がります。
そのための手法の一つは『マネをすれば合格できる』介護技術のテストを実施することです。
革新的な介護技術や1割の人にしかできない難易度の高いスキルである必要はありません。会社として正しいと決めた介護技術の『型』を研修で全スタッフに落とし込み、随時テストで到達度を確認します。
これを実施すると『人の話が聞けない自分勝手な』スタッフや『やる気がないのに口だけ出す』スタッフが不合格となります。
一人分の仕事をこなせずに良いスタッフの負担となってしまうスタッフが不合格となり、会社の指示を素直に『マネできる』良いスタッフだけが合格していきます。
この合格者を会社として評価することができれば、このように会社の指示を聞いて実行できる『あたりまえなことをあたりまえにできる』スタッフが自然と組織の中に増えていきます。
『あたりまえなことがあたりまえにできる』スタッフが7割を超えると組織の統制がとれるようになって離職のサイクルが止まります。
離職サイクルを断つ方法
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この記事を書いたコンサルタント
三浦 基寛
介護業界のコンサルティングに特化。介護施設・有料老人ホームの『業務標準化』 『スタッフ定着・離職防止』『リーダー・管理者育成』を中心とした組織づくりや生産性向上のコンサルティングを得意とする。人手不足・採用難時代の中で、経営者・事業部長・管理者・リーダーといった法人内の各階層の役職メンバーを巻き込みながら、成功事例を基に手堅くコンサルティングを実施している