こんにちは、介護施設のコンサルティングをしている沓澤 翔太です。
「優秀なスタッフが数名いてリーダーにしようと思って面談をするんだけど、みんな断るんですよ。介護士ってそういうものですか?」と良くご質問いただきます。
介護士は専門職ですから、偉くなりたい人が少ないのは確かです。しかし、偉くなることで給与も上がりますから、ある条件が整えば、快く引き受けてくれます。
ではなぜ、優秀なスタッフたちは、偉くなることを固辞するのか?
それは、課題スタッフの存在が原因なのです。
マネジメントポディションに上がると、何でも否定・批判・批評する口だけ達者なスタッフ、やる気のないスタッフ、言うことを聞いてくれないスタッフなどと対峙し、是正を働きかけていく仕事があります。
事あるごとに組織に悪影響を及ぼす課題スタッフと、日々対峙していくのは相当なストレスです。
しかし逃げて対峙しないと、今度は多くのスタッフたちの炎上が起こります。対峙するも地獄、逃げるも地獄ですね。
だから、偉くなりたくないのです。
スタッフのほとんどが、素直に会社や施設の意思を汲んでくれる。前向きでリーダーと同じ方向を向いて仕事ができる。助け合う風土がある。
しかも、給与も上がる。組織がそういう正常な状態であれば、偉くなりたい介護士は多いのです。
もし、あなたの施設で偉くなりたい介護士が少ない場合は、リーダークラスの給与UPが正しい打ち手ではありません。
リーダーになりたがらない介護士のモチベーションや向上心が低いわけでもありません。組織がうまくいっていないサインなのです。
課題スタッフの発見と是正に着手すべきです。
やがて労務トラブルが発生したり、リーダークラスが育たず事業の持続可能性が危ぶまれる事態を招きますから、
もはや現場やスタッフ個々の資質の問題でなく、人材戦略上の重大リスクと捉えるのが正解なのです。
介護事業所の組織活性化、介護施設人材定着
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