「やらないことを決めるのが介護の経営」

2019年9月19日配信

カテゴリ:
介護

皆様こんにちは。
船井総合研究所の津田です。

皆様の会社では「やらないこと」を決めていますか?

・この記録は書かない
・この報告は不要
・このサービスは行なわない
・この会議は参加しない

生産性を上げる上で重要とは認識しながらも、案外、現場任せにしているという経営者様も多いのではないでしょうか。
あるいは「やること」を決めさえすれば、逆算で「やらないこと」が決まるとお考えの方もいらっしゃると思います。

実際には、現場任せでは「やらないこと」は決まりません。
それどころか「やること」ばかりが増えていきます。
なぜか。

第一に、現場の職員は「やらないこと」を決めるのが苦手です。

「やらない」と決断するのは勇気が要ります。
やめ方やタイミング次第ではサボっていると思われてしまいます。
制度の理解も問われます。
記録や研修の要不要も、判断するには行政文書を解釈する必要があります。
読めるか?というと読めませんし、読むか?というと読みません。
現場の職員にとって「やらないこと」を決定するのは非常に骨が折れます。

また、現場の職員には全体のリソースが見えません。
経営者は何となく全体を見て、[「全体」-「やること」]という引き算でもって「やらないこと」をイメージできますが、職員には無理です。

一方、「やること」を決めるのは、比較的簡単です。
「やらないこと」と違って、サボっていると思われる心配はありませんし、行政文書を読み解く必要もありません。
利用者のためを思えばどんどん「やること」は積みあがっていきます。
積みあがった「やること」の手順化を進めると、今度はそれがどんどん細かく枝分かれしていきます。
こうして老眼には苦痛な文字サイズの「やることリスト」が憂鬱なマニュアルとして完成します。
もちろん誰も読みません。

以上、「やらないこと」が決まらず「やること」が増殖する理由でした。

解決方法はとてもシンプルです。
経営者もしくは現場の上長が「やらないこと」を決めて下さい。

もし現場を理解していないから「やらないこと」が決められないのであれば、現場を理解して下さい。
「現場のことは現場で…」などと呑気に言っている場合ではありません。
知らずに任せるのは権限委譲ではなく、単なる放り投げです。

「何をやらないかを決めるのが経営だ」と言ったのはスティーブ・ジョブズですが、先日の経営戦略セミナーでジャパネットたかたの高田社長も仰っていました。
「生産性を上げるには、やらないことを決めることが重要だ」と。
その根底にあるのは現場への理解です。

生産性の向上は今後、人手不足が深刻化する中で、業界問わず必ず取り組まなくてはならないテーマです。
ぜひ中・長期的なビジョンをもって現場を理解し、そして「やらないこと」をバシバシ決めていって下さい。

この記事を書いたコンサルタント

津田 和知

大手介護事業者の介護付き有料老人ホーム施設長を経て、船井総合研究所に入社。前職の経験を活かし、現場主義で問題の本質や改善の糸口を掴み、経営者のサポートを行う。
コンサルティング領域は、介護事業全般の経営改善や訪問看護ステーションの立ち上げ、人事制度構築、厚生労働省調査研究事業への参画など。

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