新・処遇改善加算【特定加算】を使って戦略的差別化する方法

2019年9月6日配信

カテゴリ:
保険制度改定

本日は船井総研、管野(かんの)がお届けします。
今回は今、超ホットな話題となっている、特定加算に関してです。

これは国を挙げて1000億円を投資し、介護人材の充実と処遇の大きな見直しを行うために新設された加算です。
「介護福祉士を持つ10年以上勤務する職員に8万円の処遇改善を加算する」
これが、公的に出回っている初期のイメージであり、結構なインパクトがある内容ですが・・・

実際には、8万円配分するだけの収入をなかなか工面できなかったり、介護職以外の職員へ配分したい事情があったり・・・と、使い方が難しいのが実態ではないでしょうか。

実は今回の加算・・・これまでの加算、処遇改善以上に配分ルールが重要です。
その理由としては、この特定加算の配分方法次第で、採用・定着の勝ち負けがはっきりと出てしまう加算であるためです。
採用・定着で他社と差別化する活用方法は全部で5つです。

(1)ABCグループは、Aグループのみ、またはA&Bで留めておく
特定加算は実際のところ処遇改善加算よりはるかに%に低いです。
そのため、配分原資が限られていますので、介護職以外へ配分する余裕などありません。
「介護職の人材確保」これが、国が掲げている目標なので、いわゆるCグループ(事務員さんやケアマネさんたち)への配分は本来ではありません。

(2)10年選手&介護福祉士持ちはしっかり優遇する
「10年介福持ちが8万円」これが、消費税アップの10月以降にメディア等で報道される今回の特定加算のイメージです。
実際には8万円または年収440万円支払うことができなくとも、このイメージに近い配分をすることが求められており、この条件から遠くなるほど、「なぜ報道されている通りに配分されないか?」と、職員の不信感を招く原因になります。
良かれと思って作ったオリジナルの配分ルールは、意図や目的が確実に伝わるとは思わないほうが正解です。

(3)社内向け説明会を実施する
(2)でも記載した通り、実際のところ説明会を実施しても完全に理解してもらうのは難しいですが、職員への見え方として説明会は必要です。
これも、処遇改善や特定加算をしっかりと取得し、配分している法人であることを示し、信頼性をあげることで定着につながっていきます。

(4)給料明細にはしっかり「処遇改善加算&特定加算」がわかるように明記する
記載がない場合、「加算をとっていない」と錯覚を起こす職員が出てしまいます。
法人としては、もらっている感が得られる形式をとっていくことが重要です。

(5)特定加算をもらえる条件の求人広告を作成する
これを実施すると、特定加算の配分分他社よりも有効的な求人が作成できます。
本件に関する細かいテクニックは、ここでは取り上げませんので、気になる方は私のコンサルブログの中に記事を作成していますので、そちらをご覧ください。

船井総研 介護コンサル 管野のブログ モチベーション最強理論
https://ameblo.jp/kaigo-keiei2/

この記事を書いたコンサルタント

管野 好孝

管野 好孝

介護事業に特化しコンサルティングを行う。ケアマネージャー営業、稼働率向上、入居者獲得などの業績アップの提案の他、人財採用、人財教育、研修といったマネジメント支援、チーム作りや組織活性化のコンサルティングを行う。「施設の業績は職員のモチベーションで決まる」をポリシーとして自らも実践し、現場を活性化させるためのノウハウを惜しみなく提供している。

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