特別養護老人ホームの大規模改修と移転新設

2018年7月9日配信

カテゴリ:
入居施設

築30~40年の特別養護老人ホームから大規模改修や移転新設の
お問い合わせをいただくことが増えてきました。大規模改修や
移転新設を行うにあたっては、従来型からユニット型へ転換することを
検討されているところが多いと感じています。

ユニット型にするにあたって、どのようなレイアウトにするのか?
ということを悩んでいらっしゃるところも多くあります。レイアウトを
検討するにあたっては、サービス提供をイメージしながら
導線を踏まえて作成していくことが望ましいと言えます。

レイアウトは、その設備の使用頻度を踏まえて検討する必要があります。
どこに何を設置するかということを1日どのくらい使用するかということを
踏まえて設置します。頻度高く使用するものについては、極力導線が
短い方がよいでしょう。当たり前ですが、導線が短ければサービス提供に
かかる時間を短縮することができます。

例えば、トイレは一日複数回利用します。
複数回利用するため、居室から近いことが望ましいと言えます。反対に、
利用頻度が低いものについては導線が長くても構いません。そのひとつに、
職員の更衣室があります。職員更衣室は施設内の立地が悪いところに設置すべきです。

なぜならば、出勤時と退勤時の1日2回しか使用しないため。
併せて、サービス提供に直接的に関わるものでもありません。そのため、
どこに設置するか?ということの検討は「後回し」で構わないのです。

職員の定着や採用を考え、入口から近い場所など施設内で立地の良いところに
設置しようということを検討している法人もあります。
しかし、定着や採用を考えるのであれば、本質的には職員の業務負担を
減らしてあげることが解決策です。導線が長くなれば、その分職員の人数が
必要となります。見守りや付き添いと1対1でのサービス提供の瞬間が
増えてしまします。定着や採用を考えるにあたっても導線は
極力短いことが望ましいでしょう。

大規模改修や移転新設を行うにあたっては、この先30年40年を
考えていく必要があります。30年40年先はどうなっているか
予測することが難しい部分があることは確かです。

しかし、わかっていることはより少ない人員で運営することが
できる体制を整えるということです。労働人口が少なくなり、
採用が難しくなることを踏まえるとより少ない人員で運営すること
ができるようなレイアウトとしていくことが必要と言えます。

介護サービス経営研究会

この記事を書いたコンサルタント

沓澤 翔太

デイサービス、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどの新規開設、収支改善、異業種からの介護事業への新規参入支援などを手がける。現在は、主としてデイサービスや有料老人ホームの利用者獲得や新規開設を中心にコンサルティングを行っている。 介護事業のコンサルティングの他、療養病床の転換や訪問診療など、医療業界のコンサルティングや、医療器具の販売促進についても実績を持つ。

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