最近のご相談で多いのが高齢者施設のM&Aです。
特に「有料老人ホーム・サ高住を買うか迷っているけど成り立つかどうか知りたい」という内容です。
介護業界のM&Aが増えている理由
M&Aは成長戦略として有効な手段です。
新規事業への参入や自社の強みの強化、シェアの拡大、弱みの改善など相乗効果が期待できますし、日本では後継者不足等の問題により成約件数が年々増えています。
介護業界では大企業のM&Aによる事業参入・シェア拡大が毎月のように起きています。潤沢な資金を持ち、戦略的にM&Aを拡大の基本軸にしているため有効な企業を常に探しているのでしょう。
私がいただくご相談では、中小企業の方が銀行からの紹介、税理士からの紹介、知人経営者からの紹介といった「紹介による売却案件」の検討・ご相談が主です。
売却側は「経営がうまくいっていないから売りたい」という企業が多いように感じます。
赤字経営による売却ですから、購入側は「なぜうまくいかなかったのか!?」を考えて購入を検討しているわけです。
その施設は買うべきか
有料老人ホーム・サ高住の売り案件を買うべきか。
特に転がり込んできた、紹介による売却案件の時は価格に見合うべきか考えるべきです。
購入の判断基準はいくつかあります。
●立地:集客・採用ができる立地かどうか
●規模:居室数、建物の外観・内観・設備等のハード面に問題がないか、従業員は何名在籍しているのか(残るのか)
●ブランド:入居率や入居者の介護度、外部から悪評や悪いイメージがないか
●商品力:訪問介護など併設サービスの状況と入居者のサービス利用率
●営業力:毎月の相談・入居件数、居宅や病院の紹介元数
●接客力:職員の接遇、入居者へのサービス品質、外部連携
●固定化力:平均入居者期間、退去率
これらを鑑みた上で購入価格と比較し、建物のリフォームや設備交換なども含めて事業計画を立てます。
先日はリフォーム代を入れて約1.2億円の老人ホームの売却案件がありました。
元々は約10名規模の小規模施設に通所介護が併設していたのですが、通所介護部分をリフォームし部屋数を増やすことを経営者は考えていました。
購入価格に対して市場の月額料金相場を確認し、従業員給与、保険収入などシミュレーションを行うと十分に成り立つことが想定できました。
そして、規模や開所までの時間を考えれば新築よりもお得な案件だという判断ができます。
このような有効な売却案件ばかりではありませんが、収益性の低い施設をお買い得価格で購入し、軽度介護者向けを重度介護者用にリニューアルして高収益化に成功している事例もあります。
もし売却案件があれば、その時点での価値だけではなくビジネスモデルを変化させた場合の価値も想像・シミュレーションしてみてください。
高収益ナーシングホーム新規参入セミナー
施設事業を始める場合キーワードは「医療対応」と「看取り」です。
世間ではいわゆる「ホスピス」型の施設が台頭してきていますが、建築費が高騰している今だからこぞ収益性の高い施設をつくるべきです。
ただし、無理矢理サービスを付加するのではなく、必然性の高い方に提供する施設づくりを目指していただきたいと思います。
本セミナーでは「医療対応ができる有料老人ホーム」として36床施設で年間売上2.4億円、営業利益20%超と好調な施設経営者の講演をお聴きいただけます。
成功へのストーリーだけではなく、施設の規模や設備といったハード面、日中の勤務体制、算定の方法等など具体的な内容を知りたい方はこちらのセミナーへご参加ください。
経営ノウハウや建築のポイントなど、包み隠さず語っていただきます。
オンライン開催となるため、視聴しやすい日時にてお申込ください。
<開催概要>
2024年2月12日(月) 13:00-16:00
2024年2月13日(火) 13:00-16:00
2024年3月4(月) 13:00-16:00
2024年3月5日(火) 13:00-16:00
※全日とも同じ内容です