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介護老人保健施設を運営されている皆様の中で「介護老人保健施設は儲からない」
と感じたことがある方は少なくないかと思います。
報酬改定の度に条件が厳しくなるばかりで、
「母体の病院は黒字なのに・・・」と感じたことはないでしょうか。
今回は在宅復帰率やベッド回転率といったやや複雑な話ではなく、
むしろ最もシンプルで効果が見込める、“コスパのいい”施策をご紹介いたします。
答えはデイケアの稼働率を上げること
皆様の通所リハビリ(デイケア)の稼働率は何%でしょうか?
厚生労働省の令和2年度の介護事業経営実態調査によると、全国の通所リハビリの月間利用人数は延べ531名となっています。WAMレポートでは、全国の通所リハビリの定員は44.5名となっており、稼働日数を22日とすると稼働率の全国平均は約54.3%と概算することができます。
定員規模の平均は44.5名、収支差額は10万円にとどまっています。(収支差率1.8%)
稼働率55%だと、収支はほぼプラスマイナスゼロというのが実態です。
人件費率を全国平均の66.7%、定員を44.5名に固定した場合、稼働率を90%まで上げると売上が月間360万円、年間で4320万円改善します。これは収支差額で見ると、月間120万円、年間1440万円の改善です。
老健収益化についてお悩みの方は、デイケアの稼働率が70%を切ってしまっていないでしょうか。
デイケアの稼働率を上げるというシンプルな取り組みで、収支が大きく変わります。
デイケアの稼働率向上のために真っ先に実施すべきこと
次に、その稼働率を上げる方法についてお伝えします。
これも今回は最もシンプルで、効果が大きなものを1つお伝えします。
皆様の事業所では、「訪問営業」を実施していますでしょうか?
「できていない」という場合はまず「行く」という習慣づけからスタートすべきです。
訪問営業を実施(「行く」というところができない)できない要因は、
・相談員(営業担当)が現場業務に入ってしまっている
・「時間ができたときに行く」という方法になっている
・これまで付き合いのない居宅への訪問に心理的ハードルがある
・行っても何を話せばいいかがわからない
・厳しく断られた過去があり、行きたくない
主にこれらです。
解決策は、
① 訪問エリアごとに担当者を固定(もしくは1名で回り切る)
② 「営業を実施する日」を先に決める(その日は現場業務には入らない)
③ 「訪問営業研修」を行い、紹介獲得までの全体像をつかむ
④ 自事業所の魅力を伝えるツール、トークスクリプトを準備する
⑤ コンサルタントが担当者に同行して訪問営業を行う
です。
⑤については最終手段ですが、①から④については是非見直してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたコンサルタント
古賀 啓佑
福岡県北九州市出身。久留米大学附設高等学校、横浜国立大学経済学部を卒業後、新卒で船井総合研究所入社。介護老人保健施設・デイケアの経営コンサルティングを専門とする。基本型老健の超強化型転換、デイケアの稼働率向上、収支改善、採用など、老健・デイケアのあらゆる分野での活性化を得意としている。正しい論理に基づく計画完遂と、論理で割り切れない人付き合いの両立を志向しており、クライントと共に粘り強く成長していくことを信条とする。