いつもメルマガをご覧下さいましてありがとうございます。
船井総合研究所の三浦です。
本日は2024年の報酬改定や
介護業界の動向を踏まえて
特養がどうあるべきかをお伝えできればと存じます。
特別養護老人ホームの倒産時代
2022年、広島県にある特別養護老人ホームが
民事再生をはじめました。
これは極めて異例のことであり、
業界内に大きな衝撃が走りました。
一般的に特養と言えば
安くて、手厚い介護が受けられると評判で、
施設によっては300人以上が入居待ちをしておりました。
そんな特養は他の介護施設と並んでも
不動の地位を築いており、
経営には困らないとまで言われておりました。
しかしながら、先にお伝えさせていただいたように
ある特別養護老人ホームが民事再生の手続きをはじめたり、
近年では特別養護老人ホームの
M&Aなども盛んにおこなわれております。
これらが示すものは、特養の業績不振です。
更に詳細をお伝えさせていただくと稼働率の低下です。
”安くて、手厚い介護を受けられる”と評判だったのは
過去の話であり、シニアマーケットの拡大に伴い、
介護施設事業に参入する企業は年々増え、
特養に限らず、安くて、手厚い介護を受けられる施設も増加傾向にあります。
それが起因となり、特養へ入居を希望する高齢者が減り、
稼働率の低下、業績不振へとつながる結果となりました。
特養が取り組むべきこと
それらを打開するために
特養がやるべきことはシンプルで
”稼働率のアップ”、つまり集客基盤の構築です。
しかし、間違えてはいけないのは現場(介護)のスタッフに
兼任で営業活動をしてもらうことです。
介護士の仕事は介護サービスを提供することであり、
営業活動を行うことではありません。
兼任で営業活動を行なってもらうことで、
介護スタッフの精神的、体力的な負担となり、
結果として離職にもつながり、
悪循環が続いてしまいます。
そのため、集客基盤を構築するためには
専任の営業スタッフによる営業活動を行うことが重要です。
ある意味、介護事業所が苦手とする分野かもしれませんが、
ここを打開せずして、今後の特養は存続しない可能性がございます。
外部から営業スタッフを雇用し、
営業専任として居宅や包括、老健、病院といった
事業所に定期訪問を実施し、利用者の獲得、
集客基盤の構築をおこなうことで、
待機者がいた時代の特養を取り戻すことができます。
いかがでしたでしょうか。
今回のメルマガでは
特別養護老人ホームを運営する事業者様が
まず実施すべきことを皆様にお伝えさせていただきました。
具体的な取り組み内容などは
稼働率を78%から99%まで上げることに成功した
法人様にご登壇いただき、
具体的に稼働率を上げるために行った取り組みを
余すことなくお伝えさせていただくセミナーを開催いたしますので、
そちらにご参加頂き、今後の事業運営にお役立てください。
この記事を書いたコンサルタント
三浦 潤生
士業、物流業界、医療業界のコンサルティングを経て、地域包括ケアグループに従事。シニア事業の新規事業開発専門の 経営コンサルティング部署であり、老人ホーム紹介事業、シニア向け空き家活用事業、身元保証事業などの事業立ち上げを専門とする。 現在まで100社以上の新規事業立ち上げに携わり、その中で培ったチラシ、販促物を活用したダイレクトマーケティング、 WEBを活用したWEBマーケティング、営業スタッフの採用、育成、営業組織の構築のノウハウは社外、社内問わず定評がある。