小規模多機能の成功事業所がやらない5つのこと

2021年5月12日配信

カテゴリ:
小規模多機能

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今回は、小規模多機能の成功事業所が“やらない”5つのことを紹介します。
(成功事業所の定義は、営業利益率が15%を超えている事業所とします。)

結論としては、以下の5つです。
①使いたい放題のサービスにしない
②サービス量を増やさない
③コロナ禍でも営業販促の手を緩めない
④在宅支援に関わる支援を職員だけでしない
⑤職員の経験・感覚で業務を回さない

①~⑤の詳細について、解説させていただきます。

①使いたい放題のサービスにしない
「要支援だけど毎日デイサービスに行きたいから小規模多機能を使いたい」というような、利用者の受け入れを基本的には行いません。小規模多機能の本来の顧客ターゲットである認知症中重度者、具体的には「困難ケース」と「退院支援」でお困りの方を支援します。

②サービスを増やさない
事業所側がサービスの提供時間や量を増やせば増やすほど、本人や家族から喜んでいただくことができるのは言うまでもありません。しかし、事業所側がサービスを増やせば増やすほど、本人や家族が自分たちでこれまではできていたことをやらなくなり、やらなくなった結果、次第にできなくなるというケースがあります。苦戦する事業所は、「足し算」であれもこれもやってあげよう、と思考します。成功している事業所は、「引き算」でどうやったら本人や家族が自立して暮らせるために私たちのサービスを減らしても問題ない状態を作るか、と思考します。

③コロナ禍でも営業販促の手を緩めない
コロナ禍でも好調な事業所と不調な事業所があります。好調な事業所は、コロナ禍でも訪問営業、電話営業、FAX営業などの泥臭いオフラインの営業活動の継続に加え、ピンチはチャンスと前向きに捉えてオンラインでの営業活動の強化に着手しています。例えば、ケアマネ・ソーシャルワーカー向けのオンライン勉強会の企画、利用者の利用事例などのコンテンツをYouTubeにアップしたものを専門職や地域の方に発信、専門のランディングページを立ち上げ、PPC広告をかけてWebからの問い合わせ獲得に挑戦するなどの施策に取り組んでいます。

④在宅支援に関わる支援を職員だけでしない
職員さんだけで利用者本人の生活支援すべてを担うことは非常にムリが生じます。小規模多機能は「事業所」と「本人」と「家族」のそれぞれの頑張りが掛け合わさることで在宅を継続するサービスです。補足として、家族に丸投げしてくださいと言うことではなく、しっかりと家族協力が得られるように訪問サービス時に介護指導を行ったり、コミュニケーションの中でお願いを互いにしやすい関係構築をするなどは丁寧に行う必要があります。

⑤職員の経験・感覚で業務を回さない
小規模多機能が柔軟性や緊急性が高いサービスであることからも、業務の標準化や仕組み化に対して消極的な方もいらっしゃるかもしれません。しかし、職員の感覚や経験に依存する属人的な運営体制にはメリットよりもデメリットの方が大きいと考えます。例えば、優秀な職員Aさんは、通常業務はさることながら緊急時にもすべてカバーして対応ができ、2~3人分の働きを一人でできますが、課題のある職員Bさんは、通常業務すらままならず、戦力としては1人分の働きに満たないとします。そのような状況下で、もしAさんが疲弊して休職あるいは退職した場合、現場は回らなくなります。そして、利用者へのサービス提供が滞ってしまうため、利用者・家族にご迷惑をおかけすることになります。このような状況を避けるためにも、人に業務がついた属人的な運営体制から、業務に人をつける運営体制にする必要があります。

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
成功事業所がやらない5つのこと皆様の事業所を比較していかがでしたでしょうか?

【比較結果早見表】
〇 すべて同じ考え方だった法人様 = 問題なし
△ 1~3個は同じ考え方だった法人様 = 黄色信号(一部改善必要)
× すべて違う考え方だった法人様 = 赤信号(根本的改善が必要)

上記の早見表で「△」あるいは「×」に該当した法人様は、改善・成長の余地が残されていますので、本メルマガでの気づきを踏まえて、アクションプランを構築いただければと思います。

最後に、本メルマガの内容だけではなく、小規模多機能の成功のためのポイントを詳しくお聞きになりたい方に向けたご案内です。

■セミナー概要
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船井総研では、小規模多機能の収支改善に関するセミナーを2018年から複数回開催してきました。過去セミナー参加者の方からは「セミナー内容を実践したら成果が出ました。」という嬉しいお声を多くいただいています。2021年の最新版ノウハウを包み隠さずお伝えいたしますので、ご参加を検討いただければと思います。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

この記事を書いたコンサルタント

森永 顕成

新卒で船井総合研究所に入社。 専門はデータと事例を活用したシニア関連事業の 戦略策定と実行支援コンサルティング。 既存事業の収支改善、高収益化支援を得意としており、 中小・中堅企業から地域一番企業まで 幅広いクライアントの経営支援を行なっている。

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