近頃、介護業界の経営者様から以下のようなご相談をいただきます。
「デイサービスの経営が年々厳しくなっている」
「稼働率80%でようやく単月黒字。事業として先がない」
「儲かる仕組みを持ったデイを新規開設、もしくは業態転換したい」
「いま時流のデイサービスモデルが知りたい」
「要支援者向けデイの収益性を良くしたい」
「要介護1・2の保険外しの受け皿となる施設を持ちたい」
2015年に代表される介護報酬の引き下げで
経営が厳しいデイサービス施設も多く
厚生労働省が2023年に公表した介護事業経営実態調査によると
2022年の通所介護の利益率は平均して1.5%程度しかありません。
個々の会社の努力の問題ではなく、ビジネスモデルとしての問題なのです。
しかし、一口にデイサービスといっても
複数の業態があり、その収益性には大きな格差がある状態です。
いまデイサービスの収益性を大きく左右しているのは
ビジネスモデル選びだといっても過言ではないでしょう。
本コラムでは、スタッフ5名で月商450万円・営業利益率50%
2024年に船井総合研究所が参入を推奨している
全く新しいビジネスモデル「5回転デイサービス」について解説いたします。
今後のデイサービス新規開設や
運営中されているデイサービスのビジネスモデル見直しにお役立てください。
■5回転デイサービスとは
5回転デイサービスとは、
「元気高齢者(要支援者)」を対象に
「1回60分」の短時間のリハビリを
「1日50名(定員10名×5回転)」に向けて
提供するデイサービスです。
5回転デイサービスでは、
元気高齢者(要支援者)2~3名に対して、
セラピストが1名つき、セミパーソナルジムのような形で
リハビリサービスを提供を行います。
利用者の自己負担は、介護保険適用のため1回あたり約500円となっており、
費用負担が少なく、高品質なリハビリサービスを受けることができます。
■5回転デイサービスの収支構造
まずは、売上についてです。
利用者の自己負担は1回あたり約500円ですが、
事業所売上としては、1回5,000円の収入を得ることができます。
定員10名で1日に5回転でのサービス提供を行うため、
1日の最大売上は、5,000円×10名×5回=25万円となり、
月の最大売上は
、25万円×20日間(平日営業の場合)=500万円を上げることが可能です。
稼働率が90%と想定すると、月売上450万円の売上を上げることができます。
次に、支出(主に人件費)についてです。
介護保険の総合事業と呼ばれる区分で運営を行うことで
事業所開設時は人員3名から開設することができ、
稼働率90%時にも人員5名で運営を行うことができます。
そのため、人件費率を40%未満で運営することができ、
最大の営業利益率が50%を超えることもできる話題の新業態です。
【徹底解剖】ビジネスモデル大公開
この記事を書いたコンサルタント
武藤慶太郎
介護、歯科医療、人材紹介、地方創生等の業界を経てシニアライフコンサルティングチームに所属。新規事業開発の経験が豊富であることを特徴とするコンサルタントであり、現在に至るまで50社以上の公的介護・医療保険外事業(完全自費リハビリ事業・予防リハビリ総合事業等)の新規開設に携わる。マーケティング戦略に強みを持ち、中でも「Webマーケティング」においては業界問わず定評があり船井総合研究所自体のWebマーケティングも担当している。戦略立案から、具体的な広告戦略、サイト改善までWeb全般のサポートを行う。