こんにちは。
船井総合研究所の管野です。
過去、本メルマガでは「M&A」のテーマをそこまで多く発信してきませんでした。
しかし2024年現在、見過ごせないほどの「案件」が出てきている実態があるため、本メルマガの中で説明させて頂きます。
2023年から急増した「売り案件」
介護専門コンサルグループの実感としては、2023年頃からものすごい数の「売り案件」が発生してきています。
なぜ「売り案件」が多く発生しているのか?
主として以下のようなことが要因として挙げられるかと思います。
【売り案件が加速する背景】
❶介護保険が始まって20年以上が経過したこと
➡経営者も20歳以上歳を取り、世代交代の時期に突入した
❷競合が増え、経営が厳しくなったこと ➡「営業」する力がない
❸昔のやり方を変えられないこと ➡介護保険の改定に対応できない
❹職員不足に悩まされ続けている ➡採用力・定着力に課題
コンサルの視点でみると
❶は、事業継承者がいれば解決できます。
❷は、営業力を正しく身につければ、利益を出すことができます。
❸は、企業体質の改善ができれば、現在必要とされる事業所に進化することができるでしょう。
❹は、求人と組織作りをどこまで頑張れているか?
うまくいっている事業所はいるわけですから、どうにもできいということはないわけです。
しかし、いずれの解決策もなかなかに労力が伴います。
「いっそ売却しようか」という選択肢が出てくるのも、頷ける・・・
というのが「売り案件」が発生している背景です。
介護事業所の売却価値
銀行や知り合いから「売り案件」の紹介がきたとしてもその価格が適正かどうか?まったくわからない…というのはよくあることです。
買収する側も、売却する側も企業価値がわからないままではなかなか話が進まないため、企業価値がどれくらいか?を調査することがあります。
これを「デューデリジェンス(Due Diligence)」と呼びます。
建物、その老朽度、職員、稼働率、収益率、借入金額・・・
企業価値の判断基準は実に多岐にわたります。
そのためデューデリジェンスは専門家に依頼することが多いですが、これを行わないまま売買されることも多いのも介護事業M&Aの実態です。
その価格、適正?
売り手にとっても買い手にとっても非常に重要なコトですので、手間と金額はかかりますがM&A案件発生の場合には「企業価値判断」をしっかり行うことをお勧めします。
船井総研では、上記に記載したような「M&Aに関するノウハウ、ポイント」を解説させて頂くセミナーを予定しています。
実際に「グループホーム」を買収し、成功に導いた「株式会社テンダー」様にもゲスト講演頂く予定です。
売り、あるいは買いに、興味のある方はぜひご参加ください。
介護経営の選択肢としてのM&Aセミナー2024
この記事を書いたコンサルタント
管野 好孝
小売業の店長職を10年間経験。不振店の建直しを得意としてマネジメント業務に携わる。レンタル業界大手のTSUTAYAに着任後、たった1年で日本一に導いた実績を持つ。(ツタヤ・スタッフ・カンファレンス2009年) 船井総研入社後は介護業界に特化してコンサルティングを実施(詳しくは下部、コンサルテーマ参照)。経営者の「やりたいコト」に「伴走」したコンサルスタイルに定評があり「指名」を頂くケースが非常に多いコンサルタントである。(6年連続 指名数No.1)