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船井総合研究所の津田です。
本日は、介護業界最大の成長市場と言っても過言ではない訪問看護について、市場性や今後の動向、事業成功のポイントをご紹介いたします。
「今から訪問看護を立ち上げるのは難しいのでは?失敗するのでは?」
こう思われている方こそご覧いただきたい内容となっております。
急増を続ける訪問看護!その事業の魅力と落とし穴
病院と在宅、医療と介護の溝を埋めるサービスとして注目を集める訪問看護。
報酬改定の優遇や地域包括ケアの推進といった方針を受け、この10年間、年間1,000件近いペースで増加を続けています。
社会保障制度改革ど真ん中と言える時流に乗ったサービスで、介護保険の単位数は訪問介護の約2倍と、収益性・生産性も高くなっています。
まさに時流適応の高収益事業です。
が、一方で、廃止・休止が非常に多いことをご存知でしょうか?
一般社団法人全国訪問看護事業協会によると、令和2年度の訪問看護ステーションの新規開設は1,633件ですが、休止は240件、廃止はなんと541件にのぼります。
在宅が重視される時代にあって、ニーズが大きく、報酬改定でも評価されている事業がなぜこれほどの件数撤退しているのでしょうか?
訪問看護ステーションが不振に陥る要因は大きく下記の3つ。
(1) 人材が集まらない
看護師が辞めてしまって募集をかけるけど集まらない。
何とか採用してもすぐ辞めてしまい、全体の雰囲気が悪化するという悪循環。
(2) 利用者が集まらない
利用者が思ったより集まらない。
看護師は営業に消極的だし、何をどう売り出せばいいのか分からない。
そもそもこの地域は供給過剰ではないか?
(3) 訪問しても利益が上がらない
訪問件数はそこそこ増え忙しくなったけど、単価が安く売上が伸びない。
まさに貧乏暇なしの状態…
上記は訪問看護ステーション失敗のテンプレートのような事象です。
それぞれに解決策があり、計画的に準備を行えばトラブルを避けることが可能ですが、それを知らずに「利用者はきっと多いだろうし、初期費用も大きくかからないから」と無策で始めると、確実に上記いずれか、あるいは全ての失敗要因に必ず当てはまります。
訪問看護ステーションの成功と失敗の分水嶺は開設の計画段階にあります。
どの地域で店舗を構えるか。
どのような看護師を、どのように採り、どのように教育するか。
どのように集客し、どのように算定するか。
知らなければ失敗の道へと流れますが(しかも引き返せない)、知れば成功の道筋を立てることができます。
冒頭で述べた通り、訪問看護は時流適応。報酬も高く評価され、大きなニーズがあります。
更に近年は施設との連携で、在宅と病院の機能をいいところどりした『ナーシングホーム』も、社会性と収益性を兼ね備えたビジネスモデルとして注目されています。
今から訪問看護ステーション参入はあり?なし?
どのように思われましたでしょうか?
参入にご関心のある方は、ぜひ経営相談もしくはセミナーをお問い合わせください。
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この記事を書いたコンサルタント
津田 和知
大手介護事業者の介護付き有料老人ホーム施設長を経て、船井総合研究所に入社。前職の経験を活かし、現場主義で問題の本質や改善の糸口を掴み、経営者のサポートを行う。コンサルティング領域は、介護施設の立ち上げや収支改善、訪問看護ステーションの立ち上げ、人事制度構築など。