船井総研・施設介護チームの三浦です。
離職の大きな要因の一つに『人間関係』があり、これを乱してしまうスタッフの特徴は、『過去の経験に固執をして、新しいやり方を素直に受け入れることが苦手』です。
こうしたスタッフが新しい価値観を拒み、派閥を形成し,人間関係を乱してしまいます。入社して時間が経てば経つほど改善は難しくなりますので、入社3カ月以内(=試用期間中)にスタンス改善をする必要があります。
そこで、等級制度の一番最初の等級の要件に「過去の経験に固執をせず、新しいやり方を素直に吸収できる。」という文言を入れ、新人教育をします。
新人スタッフはこの要件をクリアできないと、お給料が上がらないので、努力をしますし、先輩スタッフは新人スタッフのお給料を上げてあげたいことと、すでに定着して頑張ってくれているスタッフに迷惑をかけないためにも、新人教育に注力するようになります。また、指導が苦手な先輩スタッフも、法人の制度がバックアップしてくれているので新人指導をしやすくなります。(例えば、「これは会社で決められていることなので守って下さい」と言いやすくなる。)
このように、等級制度を人材育成ツールとして運用し、新人に素直さ一つ求めることで、組織内の素直な人材の割合を増やしていきます。『過去に固執せず、新しいことを素直に受け止めることができる』スタッフが組織の中に徐々に増えていけば、おのずと人間関係が良好になり、離職が減っていきます。口グセが「いや、でも・・・」から「それいいね!」に変わった分だけ人間関係が良くなります。
新人にコレを一つだけ求めると、離職率が下がる!
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- 人材採用・育成・評価
この記事を書いたコンサルタント
三浦 基寛
介護業界のコンサルティングに特化。介護施設・有料老人ホームの『業務標準化』 『スタッフ定着・離職防止』『リーダー・管理者育成』を中心とした組織づくりや生産性向上のコンサルティングを得意とする。人手不足・採用難時代の中で、経営者・事業部長・管理者・リーダーといった法人内の各階層の役職メンバーを巻き込みながら、成功事例を基に手堅くコンサルティングを実施している