【空き家活用】インフレによる資材高騰でも施設を開設する方法
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船井総合研究所の木村です。
今回は、インフレによる建築資材費の高騰といった不安定な社会情勢の中にあっても、
初期投資額を新築よりも10分の1以下に抑えて施設を開設する手法に関してお伝え致します。
上がり続ける建築資材費
建築資材・工事費に関しては、2015年を基準とすると毎年増加傾向にあります。
その要因としては、
東日本大震災や熊本地震などの災害関係、オリンピックによる需要増加などがありましたが、
近年ではウッドショックやウクライナ侵攻などの影響で、2022年3月では前年同月比で約20%の高騰となっています。
老人ホームの新設となると建築資材の高騰や、資材確保の為の工期遅れなど
ただでさえ数億規模の初期投資がかかることに加えて不安定な要因は拭えません。
そういった中で、施設の新設をためらいつつ事業計画の見直しを迫られている経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
空き家活用という考え方
そういった中で、近年では空き家(既存建築物)の増加が全国的な社会課題となっています。
国土交通省の推計では、2033年には全住戸数の1/3が空き家になるといわれています。
そこで、今回ご紹介させて頂く「シニア向け空き家活用」では
社員寮や学生寮、アパート・マンション等で、空室ばかりの物件を住宅型有料老人ホームとして活用することで
初期投資を大きく抑えた施設運営が可能になります。
【空き家活用の3つのポイント】
①大規模な改修必要なし!初期投資額大幅減
活用する物件にもよりますが、空き家物件を活用することで新築での施設運営と比較すると、初期投資は10分の1以下に抑えることができます。
厚生労働省の有料老人ホーム運営指針では空き家物件を活用する場合の緩和措置があり、必ずしも規定の床面積や廊下幅を満たす必要があるわけではありません。ですので、スタートアップの際に、大規模な改修工事をかけずに空き家物件をそのまま活用できる可能性があるのです。
②1室からの活用も可能!
とはいえ、全室空室の物件を探すことに難しさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
住宅型有料老人ホームでは極論ですが、最低1室からの活用も可能です。
※3室から事業スタートを開始された事業者様もいらっしゃいます。
3階建て物件の1階部分だけ、、や20室空室の10室部分だけといった使い方も可能な場合があります。
なおかつ、住宅型有料老人ホームとして使用する延床面積が200平米未満の場合は用途変更を行わずに、施設転換が可能になることもあります。古い物件で所有者の移転を繰り返して検査済証がどこにあるかわからない、、といった物件でも活用できる可能性があるのです。
③投資を抑えて低価格型の施設運営を実現!集客で競合を引き離す
上記ポイントをクリアすれば、月々の減価償却費や銀行への借入返済費用等を抑えることもでき、
その分、競合と比較しても価格帯の面で差別化を行いながら早期集客を果たすことができます。
この記事を書いたコンサルタント
木村 亘佑
熊本県出身。新卒で船井総合研究所に入社し、介護保険制度内外の事業立ち上げや運営コンサルティングを行う。「福祉のまちづくり」の実現に向けてシニア向け空き家活用事業をメイン領域としながら、事業計画策定や採用、営業管理を行いながら企業の属人的な課題を仕組みで解決する為に日々業務に取り組む