投資ゼロで老人ホームの入居率を上げる方法
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こんにちは、船井総研の沓澤 翔太です。
全国の地域によっては、老人ホームやサ高住の新規開設が落ち着いてきたように思います。需給バランスが拮抗してきた、ということの1つの表れだと考えています。今後はこれまで以上に、入居者獲得のための取り組みを積極的に行なっていかいないと、他社に負けてしまい、高い入居率を確保することができなくなってきます。しかし、値下げによる差別化という選択は妥当ではありません。入居率に頭を抱えている経営者の方も多いと思いますが、実は、投資ゼロで入居率を上げる方法があるのです。それは、QSCの向上です。
QSCとは、品質(Quality)、接客(Service)、清潔(Cleanliness)の頭文字ですが、そのレベルを上げると入居率が上がります。
理由は次の通りです。老人ホームの入居検討をする息子・娘は介護サービスを受けるわけではありませんから、介護品質で比較することができません。どのように施設の品質をはかるかというと、「こんなに気持ちの良い挨拶をしてくれるスタッフなら、きっと介護のサービス品質も高いだろう」「こんなに掃除が行き届いた施設なら、きっと介護のサービス品質も高いだろう」という思考回路になるのです。接客、清潔レベルを高めることが、介護品質も高いことをアピールすることにつながります。
介護サービスの品質が大切なのは言うまでもないのですが、顧客満足だけでなく、入居率にも影響を与えます。それは、施設内の音や顔です。見学対応時に活気のある声が聞こえてきたり、笑顔の入居者が見えることで、「きっと自分の親が入居したときも、このような暮らしを提供してくれるのだろう」という期待になるのです。
船井総研では、入居率と生産性を高めるためのQSC項目をまとめました。
(1)入居者に対して普段どんなことに配慮してサービス提供すると満足度が高まるか、
(2)入居者の家族が無意識に施設内のどんなところを見て施設サービスに満足しているか、
(3)入居検討中の家族が無意識に施設内のどんなところを見て施設の良し悪しを判断しているか、
(4)顧客サービスに費やす時間を最大化するための業務効率化ができているか、
この4つの視点から合計150項目にまとめています。
このQSC向上による入居率アップは、中高価格帯のテコ入れに特に有効です。値下げや大規模な投資をせず、入居率を高めたい経営者の方、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いたコンサルタント
沓澤 翔太
デイサービス、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどの新規開設、収支改善、異業種からの介護事業への新規参入支援などを手がける。現在は、主としてデイサービスや有料老人ホームの利用者獲得や新規開設を中心にコンサルティングを行っている。 介護事業のコンサルティングの他、療養病床の転換や訪問診療など、医療業界のコンサルティングや、医療器具の販売促進についても実績を持つ。