Q.介護事業のキャッシュフローを改善する具体的な方法は?

A.介護事業のキャッシュフロー(資金繰り)を改善するためには、「入金サイクルの加速」、「無駄な支出の抑制」、そして「収益性の根本的な改善」の3つの戦略を複合的に実行することが不可欠です。介護報酬の入金は遅延するため、特に運転資金の効率化が鍵となります。

1. 入金サイクルの加速と早期の現金化

売掛金(介護報酬など)を早期に現金化し、手元の資金を増やすための施策です。

  • 債権の早期現金化(ファクタリング)の検討
  • 介護報酬の入金はサービス提供の約2ヶ月後となるため、資金繰りに余裕がない場合は、介護報酬請求権のファクタリング(早期現金化)サービスを検討します。これにより、入金サイクルを短縮し、突発的な支出に備えることができます。
  • 自費サービスの支払い方法の改善
  • 介護保険外の自費サービスについては、現金払いやクレジットカード決済、口座振替など、介護報酬とは異なる即時または早期の回収方法を徹底します。
  • 未収金・滞納金の徹底管理
  • 利用者負担金や施設利用料の未収金が発生しないよう、請求・入金管理の仕組みを厳格化します。滞納が発生した際は、速やかに管理者や専門家が連携して対応します。

2. 支出サイクルの適正化とコスト削減

無駄な支出を抑制し、支払いタイミングを適正化することで、資金の流出をコントロールします。

  • 仕入れ・支払いの交渉
  • 消耗品、おむつ、衛生用品などの仕入れについて、取引業者に支払いサイト(支払い期限)の延長を交渉します。共同購買などを活用し、仕入れ単価自体を引き下げます。
  • 人件費の生産性向上(コストの効率化)
  • キャッシュフロー最大の圧迫要因である人件費について、ICT導入による業務効率化を徹底します。職員の事務作業時間を削減し、サービス提供時間への集中を促すことで、人件費に対する売上効率を高めます。
  • 無駄な固定費の見直し
  • 施設や車両のリース契約、保険料、通信費などについて、契約内容を精査し、コスト削減が可能なプランへの見直しや、不必要な契約の解約を進めます。

3. 収益構造の根本的な改善

キャッシュフローの安定化には、事業そのものの収益性を高めることが長期的に不可欠です。

  • 高収益サービスの強化
  • 稼働率が低いサービスや部門について、入居促進、集客戦略を見直し、満床・満員経営を目指します。特定加算や個別機能訓練加算など、高単価な介護報酬加算を確実に取得し、利用者あたりの売上単価を引き上げます。
  • 金融機関との関係強化と資金調達
  • 経営改善計画書を作成し、金融機関に対し事業の将来性を明確に説明できる体制を整えます。必要に応じて、融資枠の確保やリスケジュール(返済計画の見直し)を相談できるよう、日頃から信頼関係を構築します。
  • 自費サービス導入による収益の多角化
  • 介護保険外のニーズに応える自費サービスを導入し、新たなキャッシュイン(現金収入)の柱を構築します。

船井総研の提言:キャッシュフロー改善の要

介護事業のキャッシュフロー改善は、「入金サイクルの短縮」と「人件費の生産性向上」に尽きます。特に、ファクタリングなどの早期現金化サービスを活用しつつ、ICT投資で業務効率を高め、資金繰りの不安から解放される体制を築くことが成功の鍵となります。

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