平均要介護度4の小規模多機能モデルで、在宅介護難民を救う!
株式会社プランドゥは、平成18年に小規模多機能型居宅介護を群馬県高崎市に2事業所オープンし、介護事業に参入しています。以降、毎年3、4事業所を開設し、現在では小多機11事業所を含む、全45事業所を同市内にて展開しています。
参入当初から、『認知症高齢者』をターゲットとして、介護サービスを提供されています。サービス対象を絞り込み、専門特化することで『認知症』への対応力を向上させ、そのサービス品質の高さから、平成26年には群馬県優良企業表彰『商業・サービス部門』の優秀賞を受賞されています。地域のニーズに合わせて認知症の方への対応方法などの出前講座を行うなど、地域貢献を積極的に実施されている法人様です。
株式会社プランドゥ 常務取締役 高橋大将氏に小規模多機能型居宅介護施設の事業展開についてお伺いしました。
小規模多機能型居宅介護の事業展開を考えた経緯は何でしょうか?
平成18年に小規模多機能型居宅介護が制度化され、高崎市では当初、小規模多機能をやろうとする法人はありませんでした。利用者様の「在宅でこのまま生活をしたい!」、「入所するほどのお金は用意できない!」、家族様の「老人ホームに入所させたくない」、「訪問サービスだと柔軟な対応をしてもらえない!」などの声を聞き、中重度者、認知症の方の在宅生活を担えるように、地域との関係を持ちながら小規模多機能型居宅介護を2事業所の運営を始めました。
小規模多機能型居宅介護の必要性・役割とは?
認知症になっても住み慣れた家で暮らし続けたいという、本人の希望に少しでもお役に立つことが出来ればという思いから小規模多機能型居宅介護を開設しました。
住み慣れた地域と自宅で暮らし続ける為に、通い・訪問・宿泊を一つの事業所で担う小規模多機能は、在宅の利用者様や家族様にとって重要な役割を担っています。 高崎市では希望された認知症高齢者の靴に、無料でGPSを埋め込んでくれるサービスもあり、電車に乗って東京に行っていたが、GPSの活躍で発見されたケースもあります。地域や自治体との連携も取りながら認知高齢者を支える必要性がありますし、その中心的な役割を小規模多機能が果たしていると感じています。
開設当時、小規模多機能型居宅介護の事業運営はいかがでしたか?
多くの小規模多機能型居宅介護が赤字で、運営がうまくいっていないと聞いていましたが、私はうまくいくと思っていました。実際に開設から、弊社はどの小規模多機能も収益は安定しています。安定した運営には3つのポイントがありました。
1つ目は10分圏内で訪問することです。小商圏に絞って訪問することで、訪問体制強化加算も算定しやすく、家族様や利用者様のご要望にもすぐに対応出来ます。
2つ目はターゲットを明確にしていることです。中重度の要介護者、在宅生活を続けたい認知症高齢者をターゲットにしています。
3つ目は月刊誌を毎月約200事業所に配布しています。地域包括支援センターや居宅介護支援事業所、病院に配布して、利用者様のご様子や各事業所の紹介、イベント内容を載せる事で、各事業所の周知やイメージ向上ができ、利用者様の獲得に繋がっています。
これらの3つの押さえどころを中心に事業所運営を行ない、現在は高崎市内に11事業所の小規模多機能型居宅介護を運営しています。
今後の事業展開や課題について教えてください
すべての小規模多機能で管理職とケアマネジャーが兼務しており、管理職の業務負担が大きく、管理者育成がまだまだ追いついていません。
管理職が育つために、教える人を意図的に増やしています。教えられる人より、教える人のほうが育つ、と考えているからです。研修委員を置き、各事業所から講師を選んで、初任者研修、実務者研修、技術研修、接遇研修、認知症研修などを実施しています。
今年は、居宅介護支援専門員を14名、介護福祉士を34名輩出しています。認知症高齢者を地域で支えていくには、もっと多くの優秀な人材が必要だと考えています。
今後も、高崎市を中心に地域密着型の介護事業を展開しており、平成30年6月1日に特定施設を新規開設します。グループホームも2カ所公募が通っていますので開設を予定しています。小規模多機能型居宅介護をはじめ地域密着型サービスは、やりがいを持って働く事が出来るサービスです。しかし、介護業界ではまだまだ正しく認知されていないサービスですので、小規模多機能が介護職員からも認知されて、働きたいと思う環境にしていきたいです。
これからも地域密着型の介護事業を展開して、認知症介護のプロを目指して経営していきたいと思っています。
株式会社プランドゥ
常務取締役 高橋 大将 様