株式会社リカバリータイムズ 代表取締役 石田 輝樹 様

株式会社リカバリータイムズ
代表取締役
石田 輝樹 様

石田輝樹

船井総研

自己紹介をお願いいたします。

石田様

横浜市鶴見区で医療福祉の会社を経営しているリカバリータイムズの石田と申します。

現在40歳で会社は10期目です。理学療法士として6年現場を経験した後、街のリハビリステーションを創りたい思いで、デイサービスから始め、そのあと訪問看護、保育園も行っています。現在はデイサービス7店舗、訪問看護2店舗、保育園1店舗を展開しています。

従業員は82名、利用者数は約650名です。

船井総研

なぜ起業したのでしょうか?

石田様

元々は起業する意志はありませんでした。病院に勤めていた4、5年目くらいの時に患者さん(お掃除関係、鉄工所の社長様)と接している時に「石田君なんで自分でやらないの?できるじゃん」と言われ、それから2年くらい勉強をしました。

それから介護保険のシステムを使用し、退院した後も継続的にリハビリできる環境を提供したいという思いから起業しました。

船井総研

事前の情報収集は行いましたか?

石田様

当時流行っていた異業種交流会に2年くらい行っていました。事業計画書の壁打ちを100人以上の方と行いました。タクシー会社の社長様から思考を180度変えることが大事だと助言をもらいました。様々な人の話を聞きながら組織づくりを行い、仲間を集めて31歳の時に起業しました。

船井総研

仲間はどのように募りましたか?

石田様

起業までの最後の半年間で集まりました。2013年の8月から事業所が始まったのですが、2012年の年末あたりで、異業種交流会に参加する中、セラピストさんなどがいてそこから集まっていきました。人の紹介など縁故での採用もありました。

船井総研

デイサービスを始めるにあたって資金調達はどのように行いましたか?

石田様

自己資金は500万円、銀行から1,300万円借りました。半年で黒字にしないと駄目だったのですが、必死になり、何とか計画通り進みましたね。ただ、髄膜炎を発症し3か月目で3週間入院しました。

船井総研

それは大変でしたね。

石田様

はい。ただこれは笑い話でしたが、私がいなかったときが1番売上がよかったです。
私が不在の時にも妻が会社を切り盛りしてくれた部分が助かりましたね。

船井総研

デイサービスを始めるにあたって、どのくらいの初期費用がかかりましたか?

石田様

初期費用として700万円ほどかかったと思います。テナント代は坪単価を抑えることを意識し居抜き物件を探しました。そのおかげで内装費も安く済ませることができました。
人件費は初期だと費用をかけないといけないと考えていたのでそこはかけるようにしました。特に家賃を抑えることを意識しました

船井総研

機材はどうされましたか?マシーンなどは入れていましたか?

石田様

レッドコードを入れました。あと、ベッドと自転車2台くらいでしたので、機材代は200万円はかかっていないと思います。机や椅子などはニトリなどで購入しました。

船井総研

開業する際に苦労された点はありますか。

石田様

ずっと苦労しています(笑)。最初は独立思考など全くなかったので、メンタルブロックを解放することは大変でした。
ですが今とても楽しいです。つらいことよりもできた時の喜びのほうが大きいです。後輩などにも99%の努力をするより1%の輝いている姿を話していきたいという思いがあります。
日々大変なのですが、筋トレと同じように日々鍛えていけば慣れていくと思います。

過去のことで言うと、最初にケアマネージャーさんへ挨拶する時に手が震えるなど緊張はしていました。もともと営業スキルをあげるために大学時代にカード販売営業のアルバイトをしていた経験がありましたがそれは役に立ちましたね。

船井総研

専門職は営業が苦手な傾向にありますが、石田社長はもともと営業マン気質だったのでしょうか。

石田様

気質はわかりませんが、成果を出すことで仕事自体は楽しいと感じて仕事に取り組んでいましたね。

船井総研

現在は自社の事業として売上や利益はどのように意識されていますか?

石田様

今年は特に意識しています。売上2億を超えるまではとにかく売上あげることを意識してましたが、ここ最近はKPIを意識するようになりました。さらに会社の成長をするには数字の意識をこれまで以上に強くもちたいと考えています。
また、個人のキャリアの積み上げ方が弱いのが課題だと感じています。仲間が働きたいと思える環境を作るにはどのような構築が必要なのかというところも模索しています。

船井総研

現在、会社の中でどの事業が強みとなっていますか?

石田様

もちろんリハビリデイサービスです。次の介護報酬改定までに現状6店舗あるのを9店舗まで伸ばし、規模の原理で営業利益を調整していきたいと考えています。

船井総研

横浜地域は同業界のライバル企業が多いと思われますが、それでもケアマネージャーさんに選ばれる理由はどこにあると思いますか?

石田様

お客様へ丁寧な対応を仲間が徹底している結果、お客様の満足度から選ばれ続けているのだと思います。

船井総研

現在も新入職員への指導をされていますか?

石田様

入社した人には、3日間の研修の中で必ず指導しています。
お客様への入り方や接遇マナーの研修などを行っています。研修→現場の3か月後にもう一度フォローアップ研修を行っています。それにより離脱率の低下にも繋がると考えています。

船井総研

1人当たりの生産性などは計算していますか?

石田様

計算はしています。看護師さんは1日4件、リハビリ訪問は1日5件で業績計算しています。

業績と稼働率を計算して利益を調整しています。

数字の目標は設定していますか?

石田様

稼働率とKPIを設定しています。それでもデイサービスだと外回り件数以上に新規のお客様が来る時があるので感謝しています。今後もケアマネージャーさんにリハビリだとリカバリーだよねと言われるような顔の見える信頼を獲得していくことが重要だと感じています。
また、労務関係などの仕組化を1つ1つ形にしていかないと会社が成長していかないと感じています。

船井総研

現状に満足せず、成長意欲が高い理由ははなぜでしょうか?

石田様

事業が面白いからだと思います。成長したい意欲はありますが、それ以上に楽しいからです。行動することが重要であり、たとえ失敗しても次につなげれば良いという考えでトライ&エラーを繰り返しています。

船井総研

本日は長い時間お話していただきありがとうございました。

石田様

こちらこそ、ありがとうございました。

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