人口7万人商圏のデイサービスが完全自費型のリハビリセンター事業に参入。コロナ禍にも関わらず初月から黒字を実現した、事業成功の秘訣!
深刻化する報酬改定・長引くコロナ不況
デイサービス業界の次の一手は
リハビリセンター事業!
家族を介護した、自身の経験をきっかけに理学療法士資格を取得。その後起業し、介護事業を開始。介護保険を利用したリハビリ特化型デイサービス「若彦の郷」を開設。
充実したリハビリプログラムや若々しい内装デザインが好評で利用者も順調に増加。
しかし、保険に頼っていると、報酬改定の影響で経営が圧迫される。介護保険・医療保険内で働く、多くの理学療法士・作業療法士のキャリアも頭打ち。そこに大きな課題を感じてきた。
そんな中、コロナ不況が始まった。16名定員のデイサービスを単店舗経営する中、今後10年の経営計画を改めて練り直す機会が生まれた。
考えに考え抜いた次の一手は、多事業化。数ある事業の中から選択したのは、完全自費型リハビリセンター事業であった。ポイントは3つ。
人材・物件は整った。
しかしオープンへ辿り着かない、、
集客のめどが立たず、攻めあぐねる中、
船井総研と出会った
3つのポイントに加え、自社の今後の方向性、そして国の時流にも合った、PT・OTに新しいキャリアステージを提供できる事業。
事業自体の魅力が強く、優秀な人材はすぐに集まった。物件も面積制約が無いことに加え、コロナ禍の市況もあり、2020年7月には獲得。
しかし、ここからが大変だった。内装・物品・帳票類準備などの立ち上げ期間。そしてオープン前集客期間。
新規参入には、事業に応じた立ち上げのスキームが必要だ。
リハビリセンター事業は、リハビリ難民をなくすための社会イノベーション事業。全国的にみても革新的な新業態であり、まだまだ情報が少ない。適切な打ち手を探しあぐねる中、船井総研のセミナーに参加した。
新規事業にもかかわらず、初月黒字化を達成!
開所前の訪問営業と、
開所後のWEB対策で集客順調
「自費リハビリという商品」を「商品を必要とする人」へどのように伝えればよいのか。肝は訪問営業とWEB対策だった。
「退院後に、自分が望むだけの、適切なリハビリをできる場所がない」というリハビリ難民は、医療・介護従事者にとっても頭の痛い社会問題。まだ地域にない新業態ということで、戸惑われる方もいるが、真摯に分かりやすく説明することで、新しい施設のオープンを応援してくれる方も多かった。
WEB対策も同様だ。初めて目にする業態の、良さがわかってもらえるように、HPの作成でも効果的に訴えられる様に注力した。
その結果、オープンして早々に利用者が殺到。あまりのニーズの高さに衝撃を受けた。改善実績が増えるにしたがいリハビリにまつわる医療・介護従事者を中心に理解者も増加している。
リハビリ風景①
リハビリ風景②
地域のインフラとして
退院後リハビリ領域を支える
まずは多店舗化。長期的には海外進出を見据える。
今後はさらなる集客ルートの拡大を目指し、病院からの紹介や、介護のケアマネジャーからの紹介だけでなく、インターネット経由も増やしていく。
また、新規出店や、自費リハビリを起点とした今後の事業展開も計画中だ。利便性を考慮してターミナル駅前を中心に検討を進めている。
リハビリセンターが「あって当たり前の社会資源の一つ」として、また「退院後、もっとリハビリがしたい!」という方の選択肢の1つとして、世の中の新しい常識になる日も近い。
医療・介護関係者に向けた内覧会の様子
地域に向けたリハビリサロンを主催