Famiji合同会社 会長 岩見俊哉 様

皆様、お世話になっております。
今回は、2017年に東京都で訪問看護事業を立ち上げられた、
Famiji合同会社 会長 岩見俊哉様に、
立ち上げ前から現在、今後の目標についてお話をお伺いいたしました。

岩見俊哉様

船井総研

自己紹介をお願いいたします。

岩見様

大学卒業後、金融機関に3年ほど勤めた後、家族の病気で医療裁判に6年間携り、理学療法士の専門学校に行き、資格を取ったあと大学病院で2年間働きました。より多くのことを吸収したいと考え関東の病院に移動し、理学療法士として急性期、回復期、訪問などに携わり5年間勤めました。その後、ベネッセホールディングスで有料老人ホームの施設長を2年、その後訪問看護と出会い在宅での関わりを知りました。2017年から訪問看護事業を開始し、現在は会長職であり経営は別の方に託しています。

船井総研

大学病院などで勤めた後に起業しようとしたきっかけは何ですか?

岩見様

病院勤務時代にマネジメントや人材育成について学ぶ機会があり、自分の中で介護の必要性といったモデルなどができている状況で、少しずつイメージが湧いてきて起業したという形です。

船井総研

初めから起業したいというのではなく、経験からそのような思いが募っていったということですか?

岩見様

もともと起業意思はありましたが、病院の勤務でより具体的にイメージすることができました。

船井総研

起業時の情報収集はどのように行いましたか?

岩見様

基本的には、独立していた先輩などにお話を聞きつつ施設を見学しに行きました。訪問看護にいたっては実際にアルバイトに行き、現場の状況などを理解し情報収集しました。

船井総研

アルバイトをしたのは、収入面ではなく、経験を積みたかったから行っていたのですか?

岩見様

経験をしたいという思いが強かったです。

船井総研

ご自身で開業される際、なぜデイサービスではなく訪問看護を選ばれたのですか?

岩見様

理学療法士の需要があり、規制もなく参入がしやすいと考え訪問看護にしました。デイサービスは初期投資がかなり必要であると感じており、介護報酬改定の面から考えてもあまりメリットがないと思いました。

船井総研

現在の訪問看護の状況として競合他社様も増えている状況ですか?

岩見様

大手企業様・地域密着型の競合他社様の参入も増えています。

船井総研

資金調達はどのように行いましたか?それに付随して金額もよろしければ教えていただけますでしょうか?

岩見様

銀行時代の先輩やコンサルタントの方にお話を聞くと、1000~1500万円ほど必要だと聞いていたので、500万円は自己資金や身内から借りました。残りの1000万円は政策金融公庫から借入しました。

船井総研

銀行に勤めていたにも関わらず、外部に知見を求めたのは何か理由があるのですか?

岩見様

私自身が融資を受けたことなく、銀行時代はシステム関係に関わっていたので、医療関係は専門家の方に入ってもらったほうが良いと考え、税理士の方などに知見を求めました。

船井総研

起業する際に融資を受けたことで不安などはありましたか?

岩見様

不安はありましたが、やることが多かったのでとにかくご利用者様を増やすべく行動していました。

船井総研

融資を受ける際に政策金融公庫から順調に受けることができましたか?

岩見様

コンサルタントの方にもアドバイスをもらうなど、かなり準備をしたので満額の融資を受けることができました。

船井総研

先方にプレゼンテーションを行う際に熱意を込めて行いましたか?

岩見様

融資を受けるまでのストーリーを意識してプレゼンテーションは行いました。

船井総研

訪問看護の人員である2.5人はどのようにして集められましたか?

岩見様

看護協会や知り合いに連絡したうえで、地元の協議会に出席するなどして情報収集を行い、採用活動を進めました。
最初は費用面から大手求人誌は使わず、立ち上げはかなり負荷もかかるので、ある程度認識のある人のほうがよいと思い、このような形で採用していました。

船井総研

理学療法士や看護師の方も一緒に採用していたのですか?

岩見様

理学療法士は開業してから3か月後くらいで入ってもらいました。看護師の採用は開業するまでの3か月で行いました。

船井総研

当時の苦労したエピソードがあれば教えていただきたいです。

岩見様

「人」の部分が1番苦労しました。人数が増えるとその分だけ方向性の統一が難しくなり、社員をどういう風にして導いていくのかというところはかなり苦労しました。

業績と稼働率を計算して利益を調整しています。

船井総研

具体的なところとして、マネジメントが難しいと感じる人数は何人くらいですか?

岩見様

共同経営ではなかったので、10人超えたタイミングでかなりマネジメントが難しいと感じました。

船井総研

マネジメントが難しいと感じた時に、どなたかをリーダーにしたり、自分の右腕などにしたりしましたか?

岩見様

看護やリハビリなどの各部門でリーダーを置きました。各部門のリーダーや役員を含めた5人で週1回30分間のミーティングを行い、方向性を統一する時間にあてました。

船井総研

集客の増え方は計画書通りにいきましたか?

岩見様

2か月目でご利用者様が増えて、当初の予定より早いスピードで達成しました。

船井総研

単月黒字の達成はいつ頃でしたか?

岩見様

法定福利費を除くと4か月目で達成しました。

船井総研

介護報酬の入金は2か月後だと思うのですが、ファクタリングは使用しましたか?

岩見様

使用しました。ファクタリングなどは税理士の方から教えていただきました。今は使用していないです。

船井総研

営業は行っていましたか?

岩見様

最初はスタッフが営業に行かなかったので、インセンティブ制度を導入しました。それでも営業に行かなくなり、会議で話し合った結果、営業を行うのではなくケアマネージャーにご利用者様の情報を伝えに行く時間にすることにしました。その結果、皆さん行くようになりました。

船井総研

訪問手段は自転車ですか?

岩見様

はい。他の手段も併用しています。

船井総研

合間をぬって回られていたのですか?

岩見様

最初のころは訪問件数が少なく、月末月初で担当を決めて訪問していました。
コロナが流行してからは営業は行っていません。それでも、認知されているおかげで、ご依頼はある状態です。

船井総研

訪問看護の理学療法士の訪問件数の目標値は何件ぐらいで考えていますか?

岩見様

常勤の方であれば1日4〜4.5件、月80件(60分換算で80時間)を目標値にしていました。

船井総研

会社としての強みを教えていただきたいです。

岩見様

相手の気持ちを分かち合うことや、精神科の訪問看護、アロマセラピーの緩和的なケアなどに力をいれています。リハビリステーションでいうと理学療法士、作業療法士がいることは強みです。小児リハビリもかなり力を入れており、小児経験の看護師が在籍しています。

船井総研

もともと精神科の看護や小児看護に力を入れてましたか?それとも、経験を積まれた看護師の方がいらっしゃったことで強みとなりましたか?

岩見様

もともと力を入れていこうという構想はあり、看護師の方もご縁に恵まれて来てもらったという形です。

船井総研

会社としての目標があれば教えていただきたいです。

岩見様

地域密着することが重要だと感じているので、小児や高齢者の方の相談などを地域の自治体と連携していくことが大事だと考えています。コロナで打撃を受けている事業所も多いと思うので、競合関係でもありますが各事業所の連携をもち、強みを持つことでお互い成長していきたいと考えています。

船井総研

依頼の取り合いはしないということですか?

岩見様

そうです。お互いの強みを生かして案件を共有し、1つの事業所だけ入るのではなく、週4日の訪問であれば半分はうちが入り半分は他の事業所が入るなど、共存していくことが重要であると考えています。そうすることで、災害時など有事の際に、お互い繋がりを持っていたほうがうまくいくなどの利点があると考えております。

船井総研

理学療法士の開業に対して思っていることやメッセージがあれば教えていただきたいです。

岩見様

病院に勤めることも良いと思いますが、1回外に出てみて違う景色を実感することは視野が広がり良いことだと考えています。在宅や地域包括ケアといった地域連携などのお話からしても、理学療法士の方が起業するのもチャンスだと思います。

船井総研

わかりました。本日はありがとうございました。

岩見様

こちらこそ、ありがとうございました。

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