児童発達支援・放課後デイの安定は早期の多店舗化で解決
- カテゴリ:
- 放課後等デイサービス
みなさま、こんにちは。船井総研の中谷です。
障がい児を支援する児童発達支援・放課後等デイサービスは日本全国で約15,000か所存在しておりますが、利用のニーズは増加しており、事業所数の増加は今も続いております。
しかしながら参入された多くの法人がいくつかのポイントで事業の安定化に苦戦しています。
①児童発達支援管理責任者・管理者に事業が左右される
②職員が安定しない
③職員が安定しない結果、利用者を集められない
④その結果、収益が安定しない
主に上記の4つです。
通所系のサービスを経営されている皆様は思い当たる節はございませんでしょうか?
これらの課題が発生する要因はこちらです。
①小規模な拠点ではサービスが属人化
1つの拠点では職員数は4名~7名ほどになります。そこでサービスの内容を決めるとなると「資格者」や「経験年数が長い方」の意見が尊重されがちで、サービスの内容が属人化していきます。
その結果、「その人がいなくなるとサービスが安定しない」という不安定な状態になります。
②1つの事業所が「1つの会社」という感覚
出勤場所が事業所、会議も事業所内のみとなりますと職員も会社に勤務しているのではなく、「自分たちの会社」という誤った認識になりがちです。その結果、法人の考えとは違う方向になることもあるでしょう。
③1人辞めては1人雇用しないと・・・ずっと採用が必要
放課後デイは資格者ありきで経営が可能になります。特に児童発達支援管理責任者がいなくなれば、また採用が必要です。これでは安定した経営ができません。
こういった課題は様々な事業所で実際に発生しております。何も考えずに参入をしてしまうと結果的に事業が不安定となり、利用者に対しても良質なサービスを届けることは難しいでしょう。
この課題を解決するために必要なことは、
①開所する際に明確にサービス内容を決める
②早期に多店舗化を進める
の2つになります。
職員の属人性を排除していくためにはサービスの内容を職員に任せるのではなく、法人として明確にサービスの内容を定めることが大事です。しっかりとした形があれば、属人的になることもなく、事業の安定化につながります。
また、競合も多くなってきている児童発達支援・放課後等デイサービスですので他社との差別化という視点でもサービスの明確化は必須です。
もう一つ大事なのが早期の多店舗化です。事業に成功されている法人様はどこも多店舗展開を早期に進めることで事業の安定化・人材の育成につなげております。
1店舗ではなく、2店舗以上あることで双方向に情報共有や育成の機会につながります。これによって1事業所で1つの会社という感覚はなくなり、法人として活動していただくようになります。また、人材についても仮に離職される方がおられても他の店舗からの配置転換も検討できますし、児童発達支援管理責任者についても複数名の確保が可能です。多店舗存在することで児童発達支援管理責任者の「候補者」も育成できることでしょう。
少なくとも3店舗以上で運営いただくことが事業の安定につながると考えております。
これから児童発達支援・放課後等デイサービスの参入をお考えの方、早期に多店舗化を進めたい方向けに成功事例のレポートをまとめました。
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/059345
ぜひご一読ください。
この記事を書いたコンサルタント
中谷 文哉
大学卒業後、船井総合研究所に新卒入社。 運動学習特化型放課後等デイサービス、専門特化型の児童発達支援事業所、多機能型事業所の新規開発・業態転換・活性化をメインにコンサルティングを行う。現在は、「一般就労」を実現すべく、就労移行支援、就労継続支援A型、就労準備型放課後等デイサービスの新規開発・業態展開・活性化も手掛ける。 採用・集客からカリキュラム構築まで、現場に寄り添ったサポートを行う。