保育・教育事業者が児童発達支援・放課後デイを立ち上げる際に注意すべきポイント

2022年8月2日配信

カテゴリ:
障がい福祉

皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所の中谷文哉です。

昨年ごろから保育園・こども園・幼稚園などを運営する保育・教育事業者の児童発達支援・放課後デイ参入のご相談が増えてきております。
通常の新規事業立ち上げよりも有利な点が多い一方、注意すべき点もあるのでそちらをご紹介いたします。

①立地・物件の活用
一番よくあるご相談が今の園舎・敷地を活用したいというものです。
制度上問題なくできるケースもございますが、補助金・助成金の関係で必ずしもできる訳ではございません。
そのような状況でも基本的には今の園舎の近隣で開業いただいた方が利用者にとっても、職員にとってもメリットになるケースが多いです。
今の園舎・敷地を活用を検討されている場合は早めに行政へご相談しましょう。

②採用・人員配置
現在勤務いただいている幼稚園教諭の方、保育士の方を配置転換したいという話もよくあります。
実際に参入されている法人様でも配置転換はよく行っています。
一番のメリットは、専門的な知識を身に着けたいという志高い職員に対して、キャリアプランを示せることにあります。
また、いわゆる「主任」とは別に児童発達支援管理責任者・管理者というポストを複数用意できることも組織活性化の上でメリットになるでしょう。
ただし、今の制度上、今勤務している職員をいきなり児童発達支援管理責任者にすることは難しく外部からの採用が必要になることがほとんどです。

③出店時期
「新年度4月に開業したい」という計画が多いのが現状です。4月が絶対によくないという訳ではないのですが、4月は集客時期が一通り終わったタイミングになります。そのため、11月~2月ごろの開業が事業を進める上では効果的と言えます。

④療育内容
これまでのノウハウを活かして、療育の内容を決めていくことも十分可能であると思いますが、運営上やりやすいタイムスケジュールや送迎、利用までの誘導という部分に関しては専門家・すでに事業を行っている方にアドバイスをいただく必要があります。既存事業の延長ではなく、新規事業の位置づけて取り組んでいただくことをおすすめいたします。

保育・教育事業者が児童発達支援・放課後等デイサービスに取り組むことは利用者・保護者にとっても有益であり、地域が求めている事業になります。事業の立ち上げを検討されている方は、上記のポイントを気を付けて計画をしていただきたいと思います。

このような事業のポイントをまとめたセミナーを開催しております。概要は下記となりますのでご興味ある方ぜひお申込みください。

児童発達支援・放課後等デイサービス事業付加事例公開セミナー

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この記事を書いたコンサルタント

中谷 文哉

中谷 文哉

大学卒業後、船井総合研究所に新卒入社。 運動学習特化型放課後等デイサービス、専門特化型の児童発達支援事業所、多機能型事業所の新規開発・業態転換・活性化をメインにコンサルティングを行う。現在は、「一般就労」を実現すべく、就労移行支援、就労継続支援A型、就労準備型放課後等デイサービスの新規開発・業態展開・活性化も手掛ける。 採用・集客からカリキュラム構築まで、現場に寄り添ったサポートを行う。

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