いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。船井総研の家徳(かとく)です。今回のコラムは参入事業者が増加している精神科訪問看護について、何故増えているのか(精神科訪問看護の需要)を外部環境や厚生労働省が推し進めている政策を元に
お伝えできればと思います。
何故、精神科訪問看護の需要が高まっている?
皆さま、日本で精神疾患を抱える方がどのくらいいるかご存じでしょうか
下記、厚生労働省が公表している精神疾患患者数の推移です。
2023年時点で日本国内に614万人いると言われており、10年前と比べほぼ倍増、単純計算するとこれは国民の20人に1人が精神疾患を抱えていることになります。特に、外来患者数が急激に増加していることが読み取れます。また、同じ障がいでも身体障がい、知的障がい者に関しては。この10年で見ていても実は、ほぼ横ばい傾向です。このような状況もあり精神疾患の方の在宅生活をどのように支えていくかという視点は非常に重要なものになってきております。厚生労働省が定める「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」においても、精神疾患患者の在宅生活を精神科の医療機関だけでなく、訪問看護事業者や障がい福祉事業者等、様々な関連事業者が連携する必要性を明記されております。
その厚生労働省の定める「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築」において、成果目標が明確に定められているのを皆様ご存じでしょうか。第7期障害福祉計画・第3期障害児福祉計画(令和6年から令和8年度までの計画)において、精神疾患の方の退院後1年以内の地域における生活日数を325.3日にすることが明示化されています。(※前期の計画では、316日)
つまり、精神疾患の方の在宅生活を支えるサービスが強く求められていると言えるわけですが、十分なサービスが整備されているとはいえない現状があります。下記、精神科の療養病棟における入院患者が地域に移行するために必要なサービスを病院側に取ったアンケートですが、訪問看護が1番重要なサービスとして位置づけられており、精神科訪問看護が世の中に求められている必要なサービスと言えます。
ここで、「訪問看護」と「精神科訪問看護」は別の業態?と思われる方もいらっしゃると思いますが、業態としては同じ“訪問看護“になりますので、指定基準が違うということは
ございません。訪問看護と聞いて、対高齢者のサービスというイメージが強い方も多い思いますが、対精神疾患患者向けの訪問看護サービスも強く求められていることを本コラムで知っていただければ幸いです。
20人に1人が抱える精神疾患患者を支える新サービス
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精神科訪問看護新規参入セミナー
日程:2024年7月1日(月)、7月4日(木)
時間:13:00~16:00
場所:オンライン(zoom開催のセミナーになります。)
【講座内容】
<第1講座>:精神科訪問看護の時流 ~必要とされる背景~
【特別ゲスト対談】:成功にいたるまでの軌跡
<第3講座>:成功する精神科訪問看護ステーションの作り方
~地域に求められる訪問看護共通点~
<第4講座>本日のまとめ ~1番お伝えしたかったこと~
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この記事を書いたコンサルタント
家徳尚之
入社後は、精神疾患患者・高齢者向けの訪問看護ステーションの立ち上げ、活性化を専門とする。 理論だけではなく、現場主義を重視しており、全国の生の事例を元に現場に入り込んだサポートを得意とする。