障がい児支援事業における差別化の8要素
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現在、日本にある児童発達支援・放課後等デイサービスは1.8万事業所以上(※)。
採用であっても、利用者集客であっても、競争が起こる時代となってきました。
数ある他事業所と差別化し、自事業所を選んでもらうために、何を磨くべきか?
本日は、船井流経営法の一つ「差別化の8要素」に沿ってご紹介します。
この要素を徹底的に磨きこんでいけば、後発、新規参入も十分可能です。
差別化の8要素とは
1. 立地
2. 規模
3. ストアロイヤリティ(認知度・ブランド)
4. 商品力
5. 販促力
6. 接客力
7. 価格力
8. 固定客化力
この8つの要素を意味します。
1~3を一朝一夕には変えられない戦略的差別化要素、4~8をすぐに変えられる戦術的差別化要素と定義しています。
これを児童発達支援や放課後等デイサービスといった、障がい児通所支援事業を例にしてみます。
まず、商品力=療育プログラムについては、対象の子どもや年齢について、最初に軸を決めるべきであるため、戦略的差別化要素に近いと言えるでしょう。
次に、どういった要素を考えるべきか、8要素に従って例を挙げてみます。
1.立地(子どもの数)
自事業所もしくは事業開始候補地から車で15分圏内の子どもの数
2.規模(療育スペース)
家賃次第であるが、広い方が様々な療育に取り組みやすい(建築基準法の関係上、200㎡以内を推奨している)
3.ストアロイヤリティ(認知度・ブランド)
地域で「児童発達支援・放課後デイと言えば○○!」「運動プログラムの療育と言えば、○○!」というイメージづくり
4.商品力(療育プログラム)
運動プログラム、学習プログラム、個別支援プログラム、集団形成プログラムなど、子どもの成長のための療育の明確な軸
5.販促力(継続的な情報発信、関係性構築)
分かり易い事業所のPRツール類の整備、訪問営業等
6.接客力(保護者対応、関係機関への対応)
地域でのイベント開催、保護者との接点、職員の資質向上
7.価格力(利用者負担金)
制度事業であり、特に児童発達支援は無償化の対象でもあるため、現行の制度では差別化の要素となりづらい
8.固定客化力(利用回数)
一人の利用者の、月の利用回数
より具体的な内容や詳細は、下記の成功事例レポートをご覧ください。
差別化の8要素を強化した成功事例が詰まっています。
https://www.funaisoken.co.jp/files/pdf_seminar_067758.pdf
(※)厚生労働省 平成30年社会福祉施設等調査の概況 より
この記事を書いたコンサルタント
山本 貴大
船井総研で障がい福祉業界のコンサルティング領域を確立した第一人者。 障がい児から障がい者まで、軽度者から重度者まで、 地域でサービスを必要としている様々な方のお役に立てる法人が全国に増えることを願い、 地域密着型のワンストップサービスの構築を提案している。 お付き合い先は1事業所展開の法人から複数事業所展開の法人まで多岐に渡る。 障がい福祉業界の経営者が100名以上所属している勉強会を開催中。