事業者全員が気になる!障がい福祉サービス報酬改定~就労継続支援A型 編(全4編)

3年に1度訪れる、障がい福祉サービス事業者なら誰もが気になる報酬改定。
本日は、児童発達支援編・放課後等デイサービス編・就労継続支援A型編・就労継続支援B型編の全4編からなる2021年障がい福祉サービス報酬改定『就労継続支援A型』について触れたいと思います。

特に皆様が気にされている点としては、
『就労継続支援A型の報酬単価がどうなるか?』
ではないでしょうか。

・現状
・論点
・方向性
の3つに分けて、できるだけ簡潔に記載できればと思います。

厚生労働省障害福祉サービス等報酬改定検討チームより出されている、
就労継続支援A型の現状は以下の通りです。

【現状】
●就労継続支援A型事業所の60%は十分な生産活動収入が挙げられていない状態。
●60%のうちの80%の事業所は指定基準違反の状態。
●平均賃金月額の全国平均をみると78,975円と平成30年度と比較し、2,088円増加。
●就労継続支援A型事業所全利用者の50%が精神障がい者。
●就労継続支援A型事業所全利用者の60%が40歳以上。

つまり、
・十分に生産活動を得られていない。
・利用者の割合に変化が生じている。(ニーズも変化する)
2つが考えられる。

※参考図(厚生労働省資料より)









 

【論点】
・これまで通りの報酬構造で良いか?見直しは必要ないか?

【現在の方向性】

引き続き、実績(労働時間など)に応じた報酬体系で進めていく。
→これまで同様生産活動収入に気上げを視野に入れている。

利用者のニーズに対応した『働く場の健全化』を見える化すべく、『1日の平均労働時間』以外にも実績項目を設け、スコアリングを実施。こちらを評価することで報酬を算定する。
→利用者ニーズ(や支援ニーズ)の変化に対応した報酬構造へ。

とされています。
検討案として出されているスコアリング表は以下に添付致しました。

※参考図(厚生労働省資料より)

 

いかがでしたでしょうか?
具体的な単位数等はまだ明記されておりませんが、
こちらの記事でおおおよその就労継続支援A型の現状と、
今後の報酬改定の方向性がつかめたのではないでしょうか。

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この記事を書いたコンサルタント

山本 貴大

山本 貴大

船井総研で障がい福祉業界のコンサルティング領域を確立した第一人者。 障がい児から障がい者まで、軽度者から重度者まで、 地域でサービスを必要としている様々な方のお役に立てる法人が全国に増えることを願い、 地域密着型のワンストップサービスの構築を提案している。 お付き合い先は1事業所展開の法人から複数事業所展開の法人まで多岐に渡る。 障がい福祉業界の経営者が100名以上所属している勉強会を開催中。

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