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2024年は医療・介護の同時改定です。
介護では利用者負担の増加、ケアプランの有料化など、大きな改定が予想される中
今から対策を考えている方も多いのではないでしょうか。
本日は「報酬改定への対策」として「事業の多角化とパッケージ化」についてお伝えいたします。
【報酬改定への対策は、多角化とパッケージ化による】
先日、「次の報酬改定に備えて新規事業を展開したい」という経営相談を受けました。
同社の展開しているリハビリ特化型デイサービス事業は稼働率など数値的にも素晴らしく、コロナによる落ち込みも回復していました。
報酬改定への対策として特に重要になるのは、事業を多角化することです。
一つの事業展開のみでは、改定により大きく減収するなど経営が思ったようにいきません。
先の会社では、同モデルの新規出店を計画していたため、その店舗内で新規事業を展開することになりました。
新規事業をスケールさせていく際に重要になるのは、パッケージ化です。
まずは既存のビジネスモデルのように再現性のある内容に磨きこむことから始めて、展開の可能性を探っています。
◆全てを新しく作りこむだけが新規事業新ではない
サービスを再現性のある形に作りこんでいくことも必要ですが、一方で、ビジネスの独自性も重要です。
集客や販売方法の特長でも、展開するサービスそのものの個性でも、お客様にとっての違いを見出すことです。
同社では、もっとも強みを活かせる部分である「リハビリ」を既存サービスから抜き出し、単体で磨き込み・展開することにしました。
サービス自体は珍しくなくても、「専門店」は、ほとんど存在していないためです。
既存のサービスであっても、1要素を抜き出したり、組み合わせを変える、掛け合わせることよって、新サービスにすることができます。
他社との差別化に悩み、いかに独自性を高めるか、という際には、ぜひ検討していただきたい項目です。
この記事を書いたコンサルタント
久積 史弥
理学療法士として病院、介護会社の責任者を経験した後に船井総合研究所に入社。前職では訪問看護事業の営業、看護師・理学療法士など約30名のマネジメントに従事、高収益事業として組織を牽引した実績を持つ。 現在は、介護・医療・保険外と幅広い領域でコンサルティングを行う。新規事業の立ち上げの経験が豊富であり、資格者採用・育成による組織活性化、営業による顧客獲得を得意とし、事業推進の手腕に定評がある。