皆様、こんにちは。障がい福祉チームの中谷文哉です。
超高齢社会に突入する中、少子化の影響もあって日本中どこでも人材不足が嘆かれています。この傾向は今後解消されることはなく、さらに進行していきます。
政府はこの人材不足を補うためあらゆる人材の活用を進めています。女性・主婦の採用、外国人労働者の採用、シルバー人材の活用など様々ですが、その中の選択肢の1つに障がい者雇用があります。
ご承知の通り、平成30年4月1日より法定雇用率が民間企業で2.0%から2.2%に上昇します。政府が障がい者雇用を推進していきたい意向が表れています。
しかしながら、毎年特別支援学校の卒業生は約20,000人おられるのですが、一般企業に就職できているのは約6,000人です(非常勤含む)。就労移行支援、就労継続支援A型、B型から一般企業への移行率も年間で4.1%と非常に少ない数値です。就労系支援サービスの利用者も増加し、一般企業への就職数も過去に比べれば増加しているとはいえ、まだまだ一般企業の障がい者雇用は進められておりません。
これは逆にとらえると、「就職できる障がい者」が増えていないということでもあります。就労系支援サービスの一般企業への移行率も上昇させる必要がある上に、就労準備型放課後等デイサービスなどの取り組みで高校卒業後の就職率も高める必要があります。また、自社でこういった「就職できる障がい者」を増やす事業に取り組むことで、自社で採用できる障がい者を「育てる」ということもできます。
障がいを持たれた方は何でもできるわけではありません。しかし、1つ身に着けたスキルを健常者よりもレベルが髙く、そして継続してし続けることができます。これによって現状の業務の生産性が高まると考えられます。例えば、パソコンでのデータ入力作業や紙の資料のスキャン、施設内の清掃など今まで主業務ではないけれども時間がかかっていた業務は障がい者の得意な業務でもあります。このように障がい者を雇用することで業務の生産性を高めることができるのです。
また、スキルを持った障がい者を雇用するためには、自社でそのスキルを身に着けるための支援を行った方が望んだ人材を獲得できます。できるだけ早期から取り組んでおくことが必要であると考えると、18歳未満の世代で取り組む必要があるため、放課後等デイサービスの制度を利用することになります。いわゆる「就労準備型放課後等デイサービス」です。スキルだけでなく社会人としての基礎的な知識に加え、職場に定着できるようコミュニケーションの練習も行います。このように障がい者の雇用の促進と雇用するために必要なスキルを身に着ける支援を連動させることでより生産性を高めることができます。
障がい者を雇用することは地域貢献の一助となりながら、上記のように人材不足を補い、生産性を高めることにも寄与します。皆様も、もし人材不足の課題がある場合は障がい者雇用を推進してみてはいかがでしょうか。また、その前段階として、「働ける障がい者」を支援する事業に取り組むこともおすすめいたします。
その中であらゆる法人が生産性を高めて、省人化を進めています。
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今回の担当コンサルタント
中谷 文哉(ナカタニ フミヤ)
立命館大学政策科学部卒業後、船井総研に新卒入社。フードビジネスのコンサルティングを経験した後、以前から希望していた障がい福祉チームに配属。放課後等デイサービスの新規立ち上げや就労継続支援A型事業所でのコンサルティングを経験している。現在は、現場主義でのコンサルティングを行いながら、Webの活用や採用などにも力を注いでいる。