切れ目のない支援が、利用者の未来と事業の成長を加速させる | 「こども」と「おとな」を繋ぐ「就労準備型」放課後等デイサービス
- カテゴリ:
- その他
いつも コラムをご覧いただきありがとうございます。
船井総合研究所 福祉・保育グループ マネージャーの児玉です。
日々、障がい福祉事業を運営される経営者の皆様から、それぞれの立場で抱える、ある「ジレンマ」についてご相談をお受けします。
◆児童発達支援・放課後等デイサービスを運営されている皆様
・ 小学生までは安定して利用があったのに、中学生になると利用者が減ってしまう。
・既存のプログラムでは、思春期を迎えた子どもたちのニーズに応えきれていないと感じる。
◆就労継続支援(A型・B型)などを運営されている皆様
・働く上で土台となる生活習慣や対人スキルが不足しており、支援に難しさを感じる
・もっと早い段階から社会に出る準備ができていれば、可能性はさらに広がったのではないかと考えてしまう。
この両者に共通する課題の根底には、「こども(特に中高生)」と「おとな」の間にある支援の「切れ目」が存在します。
本日は、この切れ目をなくし、ご利用者様の未来と法人の事業成長を両立させる「就労準備型放課後等デイサービス」について、具体的な成功事例を交えながらご紹介します。
なぜ、中高生は支援から離れ、将来への準備が遅れてしまうのか
放課後等デイサービスの利用率は、年齢が上がるにつれて減少傾向にあります 。その大きな理由が、多くの中高生にとって、既存の放課後等デイサービスが提供する支援が「物足りない」と感じてしまうからです。
しかし、彼らに支援が不要になったわけではありません。むしろ、将来の「自立」や「就労」という現実的なテーマを見据えたとき、学齢期に育むべきスキルはより高度で、実践的なものになります。
◆将来の「自立」や「就労」のために必要なスキル
コミュニケーションスキル:挨拶・返事・報連相といった社会の基本から、相手を思いやり、自分の考えを伝える力。
生活スキル:時間管理、身だしなみ、整理整頓、簡単な家事など、自己を律する力。
ソーシャルスキル:相手との適切な距離感を保ち、ルールを守り、困った時に助けを求める力。
学習・作業スキル:指示を正確に理解し、集中して取り組み、間違いを修正する力。
自己肯定感:自分の得意・不得意を理解し、自分を肯定的に捉え、自分らしい生き方を選択する力。
余暇の過ごし方:心身を適切に休め、興味のあることを見つけて計画的に楽しむ力。
こうしたスキルは、就労時に必ず求められるものですが、多くの子どもたちは専門的なトレーニングの機会がないまま成人期を迎えてしまいます。この「準備不足」が、将来の就労や自立における大きな壁となっているのです。
「こども」と「おとな」を繋ぐ、「就労準備型」放課後等デイサービス
この課題に対する最適な答えが、「就労準備型」放課後等デイサービスです。これは、中高生をメインターゲットとし、将来の「自立」と「働く」ことに特化した専門的なプログラムを提供する、新しい事業モデルです。
児童発達支援・放課後等デイサービスを営む経営者にとっては、競合との明確な差別化を図りながら、小学生からの一貫した支援体制を構築できます。就労継続支援を営む経営者にとっては「おとな」向けの支援で培ったノウハウを活かし、より早期の段階から将来の就労を見据えたアプローチを始めることが可能になります。
この「就労準備型」を実践し、確かな成果を上げているのが、本セミナーでご登壇いただく株式会社マザーライク様です。千葉県で介護・保育事業等を展開する株式会社マザーライク様は、地域にまだ少なかったこのモデルに着目し、障がい福祉事業に参入しました。
「高学年のお子様の将来、特に就労への準備に特化したサービスはほとんどありませんでした。学校の先生方からも、卒業後の進路について心配する声を多く伺っていたのです。」(同社 事業責任者 星健一氏)
この着眼点は、まさに保護者や学校が抱えていた潜在的なニーズを的確に捉えるものでした。
マザーライク様が運営する「こすもすカレッジ」では、PCスキル、ビジネスマナー、コミュニケーション、職場体験といった、高校卒業後の一般就労を意識した実践的なスキルアップトレーニングを提供しています。
さらに、「もっと早い段階から将来の準備を」という小学校高学年の保護者からの声に応え、「こすもすカレッジジュニア」を開設。将来の就労準備の土台作りと、目前に迫る「中学校進学」という節目を、学校とも連携しながら丁寧にサポートしています。
これは、単に放デイの利用者を増やすだけでなく、将来の就労継続支援事業への橋渡しとなり、法人内で利用者のライフステージに合わせた一貫した支援を提供する、まさに理想的な事業モデルと言えるでしょう。
【経営者様向け】就労準備型 放課後等デイサービス 新規立ち上げセミナーのご案内
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「就労準備型」放課後等デイサービスは、既存事業とのシナジー効果も高く、法人の次なる成長の柱となりうる大きな可能性を秘めています。
何より、関わった子どもたちの成長を、その先の「就職」「自立」という未来まで見届け、支え続けることができる。これは、障がい福祉事業を牽引する皆様にとって、何物にも代えがたいやりがいとなるはずです。
「中高生向けの支援の必要性は分かったが、具体的に何から始めればいいのか‥」
「既存事業との兼ね合いや、採算性が不安だ‥」
そんな経営者の皆さまのために、今回ご紹介した株式会社マザーライクの事業責任者・星健一氏と、現場を牽引する教育マネージャー・諸田梨奈氏を特別ゲストにお招きし、「就労準備型放課後等デイサービス新規立ち上げセミナー」を開催いたします。
本セミナーでは、立ち上げの経緯や苦労話、具体的な支援カリキュラムの詳細、そして保護者や職員からのリアルな反響まで、成功の裏側を余すところなくお話しいただきます。
競合が増え続ける障がい福祉業界で、今後も地域に選ばれ、子どもたちの未来に貢献し続けるための確かなヒントがここにあります。ぜひこの機会にご参加ください。
<このようなお悩みを抱える法人様におすすめ>
・放課後等デイサービスを運営しており、中高生利用者の定着・拡大に課題を感じている
・就労継続支援事業を運営しており、早期からの利用者育成・確保に関心がある
・放デイ事業に続く、新たな事業の柱や既存事業の強化策を検討している
・利用者に、特別支援学校の生徒や不登校の生徒が増えてきたと感じている
・中高生向け支援や、就労準備型モデルについて、成功事例から深く学びたい
【開催概要】
開催日時:2025年10月16日(木) 14:00~17:00
開催場所:船井総研グループ 東京本社 サステナグローススクエアTOKYO
【参加料金】
一般価格 30,000 円 (税込 33,000 円)/ 一名様
会員価格 24,000 円 (税込 26,400 円)/ 一名様
【中学生・高校生・不登校児向け】
将来の「自立」と「働く」力を育む
「就労準備型」放課後等デイサービス

この記事を書いたコンサルタント

児玉梨沙
宮崎県出身。東京大学教育学部を卒業後、船井総合研究所に入社。 保育園や幼稚園などの子ども・子育て支援分野、そして児童発達支援・放課後等デイサービスや就労継続支援事業など、障がい福祉分野において、事業展開、マーケティング戦略、マネジメント戦略など、多岐にわたる分野でコンサルティングを行ってきました。 自治体の「こども計画」策定などにも携わっており、豊富な実績と、官民双方における幅広い経験に基づき、クライアントに最適なソリューションを提供します。