精神科訪問看護の不正・悪質な問題は何故起きてしまうのか

いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

今年に入って、「精神科訪問看護」の過剰(不正)請求問題が報道で
大きく取り上げられました。報道では、下記のような事が触れられています。

・訪問の必要性が高くない人でも上限いっぱいまで訪問させられる
・訪問件数を稼ぐために、規定の最短時間(30分)で次の訪問に行くように
指示される

誤解が生じてほしくないことは「精神科訪問看護」は必要だということです。

そこで本コラムでは、

・精神科訪問看護の悪質な事案が発生してしまう理由
・精神科訪問看護の意義

についてお伝えします。

精神科訪問看護の悪質な事案が発生してしまう理由

精神科訪問看護の悪質な問題発生は、訪問看護の制度構造に大きく関係して
おります。今年に入って、ホスピス型住宅についても同様な事案が発生
しておりますが、共通しているのは訪問看護の医療保険の制度です。

訪問看護は、介護保険・医療保険の2種類で算定できるサービスですが、
介護保険はご存じの通り、要介護度に応じた利用の上限単位数が定められて
おり、また、訪問回数はケアマネが決めるため過剰訪問は起こりにくいです。
しかし、医療保険には上記のような上限という概念がありません。
また、訪問回数については、各事業者ー利用者間で決められているケースが
大半のため、利益重視の事業者が暴走するケースがあります。
加えて、自己負担が一定額に留まる制度を逆手に訪問回数を増やすことが
容易になってしまっているという問題があります。

もちろん上記に挙げたことは、一部事業者に限った話だと思いますが、
誠実に運営している会社が思わぬ風評被害を受けることもあるため、
我々もご相談を受けた際は「正しい方針の下に運営しましょう」
とお伝えしております。

精神科訪問看護の意義

冒頭にお伝えしたように、このような事案が発生しているから
「精神科訪問看護が必要ない」ということはないです。

地域によっては、病院から退院後の受け皿が整備されておらず状態悪化して
しまい、再入院ということが実際に起きてしまっております。
国の方向性としても医療費の削減が重点課題となっており、一般科だけでなく
精神科においても、いかに入院日数を減らし在宅での生活日数を長くするか
という視点が重要視されています。

報道の背景として高収益や高利益に魅力を感じ、内容や質が伴わない事業者
が増えてしまったことがあります。
我々も、これまで実際に運営している事業者様に数多くインタビュー
させていただきましたが、どの事業者様も経営的な視点も勿論ありますが
利益ファーストではなく利用者様ファーストで運営しており、
報道されている内容とは異なる運営実態があることも知っていただければ
と思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
「精神科訪問看護」について、先行して「在り方」を示して下さっている
企業様も多く存在します。質が伴ったより良い事業所づくりを目指して
いただくため、船井総研ではセミナーを定期的に開催しています。
複数日程をご用意しておりますのでご都合の良い日程を
選択・ご参加ください。

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※全日程オンライン開催”

この記事を書いたコンサルタント

家徳尚之

入社後は、精神疾患患者・高齢者向けの訪問看護ステーションの立ち上げ、活性化を専門とする。 理論だけではなく、現場主義を重視しており、全国の生の事例を元に現場に入り込んだサポートを得意とする。

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