【コロナ禍の今でも盤石&ニーズ急増の「介護・病院給食」とは?】

2020年5月11日配信

カテゴリ:
新規参入

明暗がはっきりと分かれ始めたこの1か月

G.W.が明けました。
多くの中小企業経営者様は、緊急事態宣言の解除を期待し心待ちにしていたのではないでしょうか。

これは私の肌感覚ですが、4月に入って以降、業績の変動が目立ち始める企業様が増えてきたように思います。

つまり、業績が落ちない(むしろ伸びる)所は落ちないし落ちる所は▲20%~30%程度落ちる。
その差がはっきり出るようになり始めたな、と感じたのが特にここ1か月での体感です。

私がお付き合いさせていただいている企業様は様々な業種・業態の方がいらっしゃいます。

不動産仲介業、建築業、人材派遣業、食品製造・配送業、訪問介護、システム開発業…等など。

中にはコロナウイルスの影響によりどうしても苦戦を強いられる企業様もいます。

しかし、その中でもこの「コロナ禍」を明らかにチャンスに変えているな、という市場があります。

それが、「介護・病院給食」マーケットです。

「介護・病院給食」市場では今何が起こっているのか?

まず前提の整理としてここで言う「介護・病院給食」というのは現地の厨房で調理し提供する、いわゆる「委託給食」のことではありません。

工場等で一括大量生産された調理済み製品(冷凍やチルド保存が施され、保存性が高い状態でパッキングされた調理済み惣菜)の提供、いわゆる施設向けの「配食」です。

内容は基本的に1食3~4品程度で、献立は日替わり。
「湯せん等で温めて盛り付けるだけで食事が出来上がる」という、現場においての時短ツールです。

こういったタイプの介護施設、病院向けの商品製造・販売を私のお付き合い先の内の数社は、以前から取り組んでいました。

「毎日食べてもらう高齢者の食事」なので、こういった非常時においても、「マイナスの影響は余り出ないだろう」と予測はしていました。

そして事実、コロナの影響が国内で強まって以降もいずれの会社でも業績に下振れの変動はありませんでした。

『シニア × 生活インフラ』のモデルは普遍的で強いな・・・
そんなことを改めて考えていた矢先、お付き合い先から更なる追い風のニュースが舞い込み始めました。

「大型案件が急に増えてきています。」
「?!」

聞くと、200床~300床の介護施設や病院から、問い合わせや緊急発注が増えてきているようなのです。
仮に200床施設の案件が1件決まると年間ベースで5,000万円の売上になります。
業態としてはかなり大きな案件の部類です。

それが、何の販促も仕掛けていないのに
勝手に、複数入ってくる。

これって、かなりビジネスチャンスなのでは…?
そう感じずにはいられません。

「介護・病院給食」市場への参入は今からでも遅くない?

なぜこんなにも、今介護施設や病院からの案件が急増しているのか?
その背景にはいくつかあるようですが、整理すると

・小学校等の休校により従業員のシフト確保が難しくなり
 外注せざるをえなくなった
・(三密を避けるため)調理場の人員を最小人員、最短時間で運営したい
・職員や医師等のために、何かあった時のための備蓄食として
 ストックしておきたい
・施設内/院内で感染等が発生した場合でも利用者/患者の食事提供を
 継続するためのリスクヘッジとして

そんなニーズがあるようです。

元々、高齢化率の増加に伴い「介護・病院給食」の市場拡大は進んでいました。

しかしここに来てさらに、医療福祉現場では「感染リスクを最小限に抑えなければいけない」シビアな状況だからこそ、
人の介在を極力なくしていくための施策として調理済み製品の注目度が、ここ数か月で一気に加速したようです。

今後もマクロ的には人口減が進んでいくことから介護施設や病院の食事のアウトソーシング化、時短化といったニーズは、ほぼ確実に増え続けていきます。

まだ「介護・病院給食」に参入していない企業様でも
これからマーケットシェアを獲りに行くことは、十分に可能です。

では、「介護・病院給食」市場に参入するためには?

今、特にチャンスが訪れている「介護・病院給食」市場。
ここへの参入に適していると思われるのは、以下の3つのタイプの企業様です。

①産業給食等、既に大量製造機能、ノウハウをお持ちの企業様
②介護施設や病院を経営しており、CK設立、外部販売展開を視野に入れている医療福祉系法人様
③シニアビジネスに取り組んでおり、介護施設や病院とのコネクションをお持ちの企業様

①②は自社での製造・販売を想定するモデル
③は販売特化し、製造等を委託するモデル

つまり、極論を言えば、食品とはこれまで縁がなかった異業種の方でも参入のチャンスがあります。
実際に自社では製造機能を持たないまま異業種参入された成功事例もあります。

参入するために、具体的には何が、いくら、どれだけ必要なのか?
どんな業務フローなのか?
どんなターゲットで、どう販売展開していくのが良いか?
どんな収益モデルなのか?

興味を持ったとしても疑問は山積みでしょう。

そこで今回、この「介護・病院給食」のビジネスモデルへ
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(担当:木村)
k-kimura_aa@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント

木村 亘佑

熊本県出身。新卒で船井総合研究所に入社し、介護保険制度内外の事業立ち上げや運営コンサルティングを行う。「福祉のまちづくり」の実現に向けてシニア向け空き家活用事業をメイン領域としながら、事業計画策定や採用、営業管理を行いながら企業の属人的な課題を仕組みで解決する為に日々業務に取り組む

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