※過去最多※増加する介護事業所の倒産件数
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いつもありがとうございます。
船井総研の三浦潤生でございます。
”143”
この数値は2022年1月から12月の1年間の間で
倒産した介護事業所の件数となります。
この件数は介護保険制度が始まった
2000年以降過去最多であり、
前年比76%増という状況です。
その理由として最も多いのが
「物価高騰による運営費の増加」です。
介護報酬の中でやりくりする事業者にとって
こうした物価高によるコストアップ分を価格に
反映させることが難しい状況に利ます。
その他にも複数の要因が絡み合い、
収益が悪化した事業者による倒産が目立ちました。
倒産しないためにやるべき”3つ”の取組み
◆保険内収益の最大化
介護事業者において客単価を上げるためには
保険収益を増やす方法が最も効果的です。
しかしながら、提供するサービスによっては
保険収益を増やすことができない場合もございます。
また、重度者を受け入れる体制の構築、
集める体制を構築しなくてはならいないため、
工数と時間がかかる恐れがあります。
◆保険外収益の最大化
客単価を上げるもう一つの方法として
保険外収益を上げるという点です。
介護施設であれば家賃や食費、光熱費などの
保険外収益を上げ、客単価のアップを図ることができます。
しかしながら利用者負担が増えるため、
ターゲットを変えなければ利用者が獲得できない可能性がございます。
また、既存サービスで保険外収益を得ていない、
訪問介護や通所介護などは上記の方法が取れないため、
全く異なる保険外サービスで収益を上げる必要がございます。
◆LTV(顧客生涯価値)の向上
LTV(顧客生涯価値)は1人の顧客が生涯もたらす利益のことです。
介護事業者が強みとして持つ高齢者との接点。
高齢者の生活には介護サービスの利用以外にも
様々なサービス、サポートが必要となります。
生活支援や相続、家財整理、引っ越し、相続、身元保証、後見人など
サポート内容は多岐にわたりその市場規模は年間で103兆円と
65歳未満の年間消費額を上回っております。
介護サービスのみならず、上記のサポートを提供することで、
1人の顧客から得られる収益を増やすことができます。(=LTVの向上)
保険内外の収益を上げつつ、LTVをさらに向上させる方法
保険内外の収益を上げつつ、LTVをさらに向上させる方法として
「高齢者の総合窓口」の設置があげられます。
「高齢者の総合窓口」とは
高齢者の老後の住まいに関する相談を請け負う事業になります。
自社でサービス提供などはせず、
様々な業種の会社と提携し、老後の住まいに関する悩みを
1つの窓口で完結させ、利用者の情報収集などにかかる負担を減らすことができます。
利用者以外にもケアマネ、ソーシャルワーカーといった
高齢者と密にかかわる専門職の方の負担を軽減することができます。
事業の運営者は各事業所にお客様をご案内し、
そこで紹介手数料を頂戴します。
各事業所は新たな集客チャネルを持つことができるため、
会社の収益拡大にもつながります。
また、この事業で集客基盤を構築することで、
軽度から重度の方、様々な所得層の方との接点を
持つことができるため、保険内外収益の高い事業を展開することができます。
その先駆けとしておすすめしたいのが、
「高齢者の住まい選び事業」です。
介護施設へお客様をご案内して、介護施設から
紹介手数料を頂戴する非常にシンプルな構造のため、
立ち上げる工数や時間などもあまりかかりません。
1年も後半に差し掛かったこのタイミングで
来年の事業戦略の一つとして
ぜひご検討ください。
◆LTVを向上させるための方法◆
この記事を書いたコンサルタント
三浦 潤生
士業、物流業界、医療業界のコンサルティングを経て、地域包括ケアグループに従事。シニア事業の新規事業開発専門の 経営コンサルティング部署であり、老人ホーム紹介事業、シニア向け空き家活用事業、身元保証事業などの事業立ち上げを専門とする。 現在まで100社以上の新規事業立ち上げに携わり、その中で培ったチラシ、販促物を活用したダイレクトマーケティング、 WEBを活用したWEBマーケティング、営業スタッフの採用、育成、営業組織の構築のノウハウは社外、社内問わず定評がある。