もう準備はお済ですか?
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いつもメルマガをお読みいただき、ありがとうございます。
船井総合研究所の三浦でございます。
2024年は介護・医療・障がいのトリプル改定が行われる年です。
改定に伴い、様々な対応を求められているかと思います。
しかし、重視すべきはその後の対策です。
皆さまが深くかかわりを持つ
今回はその中でも「居宅介護支援事業所」について
お伝えさせていただきたいと思います。
2024年の改定が居宅にもたらすもの
まず今回、ご紹介させていただきたいのが
居宅介護支援事業所における
「居宅介護支援費」の変化です。
従来であれば居宅介護支援費(ⅰ)に該当するのは
40件未満となっておりましたが、
こちらが「45件未満」へと変更いたしました。
端的に申し上げますと
ケアマネ1人当たりが担当できるケアプラン数が増えたということです。
高齢化に伴い正当な判断かと思いますが、
現場のケアマネからすると新規の利用者獲得、本人・家族へのアセスメント、
ケアプランの作成など様々な業務が増えるため、
業務量が増え、忙しくなることが見込まれます。
この内容を逆の側面から見ると
ケアマネの人数が減る可能性があるという点です。
居宅を運営している事業者の中には
利用者数が少ない事業所もございます。
前回の報酬改定以降、
居宅の閉鎖や合併が相次いだ中で、
今回の担当件数の上限が増えることも鑑みると
居宅が集約されていくという見方もできます。
その他にも居宅介護支援事業所における改定は
下記の項目が執り行われることとなりました。
(1)居宅介護支援・介護予防支援の基本報酬
(2)特定事業所加算の見直し
(3)他のサービス事業所との連携によるモニタリング
(4)入院時情報連携加算の見直し
(5)通院時情報連携加算の見直し
(6)ターミナルケアマネジメント加算等の見直し
(7)業務継続計画未策定事業所に対する減算の導入
(8)高齢者虐待防止の推進
(9)身体的拘束等の適正化の推進
(10)ケアプラン作成に係る「主治の医師等」の明確化
(11)テレワークの取扱い
(12)公正中立性の確保のための取組の見直し
(13)介護支援専門員1人当たりの取扱件数(報酬・基準)
(14)同一建物に居住する利用者へのケアマネジメント
(15)特別地域加算、中山間地域等の小規模事業所加算、
中山間地域に居住する者へのサービス提供加算の対象地域の明確化
(16)特別地域加算の対象地域の見直し
居宅とかかわりのある事業所が準備するべきこと
介護事業所を運営している皆様は
居宅さんと密な関係性を築いている、
もしくは築きたいと思っているか存じます。
それは利用者のケアプランに自社サービスを
組み込んでもらう、もしくは新しい利用者を紹介してもらう
といった部分での関係性かと存じます。
現状、保険内で提供している
介護保険サービスにおいて、
サービス内容で差別化を行い
相談を多く獲得するのは難しいかと存じます。
ケアマネから相談を頂ける介護事業所というのは
”ケアマネと仲がいい”事業所となります。
では、どうしたら仲良くなれるのか。
それはケアマネにとっての”なんでも屋”になる事です。
ケアプランの作成やアセスメントをサポートするのではなく
ケアマネとして、居宅として加算は取れないが、
利用者のために無償でサポートしている内容を
我々が「なんでも屋」対応することで良好な関係を築くことができます。
内容は様々ですが、
老人ホームを探す、不動産の売却、生活保護の申請(サポート)
身元保証・後見人を探す、家財整理・引っ越し業者の選定などがあげられます。
老後の住まいにおいて、利用者やそのご家族は
分からない部分が多く、
結果として、一番かかわりが深いケアマネに相談している状況です。
ケアマネの責任感と優しさから、
これらを無償でサポートしてくれている方もいらっしゃいますが、
他の業務がある中でこれらの相談を対応することは
精神的にも体力的にも負担がのしかかります。
それらをサポートする「なんでも屋」、つまり「老後の住まい事業者」を
運営することでケアマネの負担軽減を実現でき、
良好な関係を築くことができ、
本業の介護事業に相談を頂けるような状況を生み出せます。
報酬改定でさらなる負担が増えたケアマネへの
新たなサポートサービスとして
これを機にご検討頂けますと幸いです。
高齢者の住まい選び事業新規参入セミナー
この記事を書いたコンサルタント
三浦 潤生
士業、物流業界、医療業界のコンサルティングを経て、地域包括ケアグループに従事。シニア事業の新規事業開発専門の 経営コンサルティング部署であり、老人ホーム紹介事業、シニア向け空き家活用事業、身元保証事業などの事業立ち上げを専門とする。 現在まで100社以上の新規事業立ち上げに携わり、その中で培ったチラシ、販促物を活用したダイレクトマーケティング、 WEBを活用したWEBマーケティング、営業スタッフの採用、育成、営業組織の構築のノウハウは社外、社内問わず定評がある。