スタッフが辞めない児発・放デイの定着改善3つのポイント

  • 障がい福祉
公開日
更新日
執筆者児玉 梨沙
コラムテーマ放課後等デイサービス
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いつもメルマガをご覧いただき、ありがとうございます。
株式会社船井総合研究所 福祉グループ マネージャーの児玉梨沙です。

「せっかく採用しても、なかなか定着しない」
「児発管や中核職員が辞めると、一気に現場が不安定になる」
「職場の雰囲気が悪くなると、支援の質まで落ちてしまう」

このようなお悩みを抱えている児童発達支援・放課後等デイサービスの経営者様も多いのではないでしょうか。

児童発達支援・放課後等デイサービスは、定着率が良い事業所と悪い事業所の差が出やすい業態です。
最低人員で運営する場合、児発管1名+指導員2名の計3名程度の組織になることも多く、良い雰囲気も悪い雰囲気も一気に広がりやすい特徴があります。

今回は、児童発達支援・放課後等デイサービスにおいて、スタッフの離職を防ぎ、定着率を高めるための仕組みづくりについて解説します。

ポイントは「小規模組織だからこそ仕組みで支える」こと

定着率を高めるために必要なのは、単に「仲の良い職場」をつくることではありません。
児発・放デイのような少人数組織では、誰か1人の感情や人間関係の変化が、職場全体に大きく影響します。

そのため、職員個人の頑張りや管理者の力量だけに任せるのではなく、外から見てもらう仕組み、気持ちの変化を拾う仕組み、待遇を見直す仕組みを整えておくことが重要です。
逆に言えば、こうした仕組みがあれば、定着率は大きく改善できます。

施策:代表・事業部長が定期的に関わる仕組みをつくる

児発・放デイは少人数組織だからこそ、現場の空気が閉じやすくなります。
そのため、色々な人が関わる状態を意図的につくることが大切です。

たとえば、1~3事業所程度であれば代表が定期的に訪問する、4事業所以上であれば事業部長が定期的に訪問するなど、現場以外の立場の人が継続的に関わる仕組みをおすすめします。
現場の職員からすると、「普段の働きぶりを見てもらえている」「困ったときに管理者以外にも相談できる」と感じられることが、安心感につながります。

また、複数事業所を展開している場合は、他事業所との交流や一時的な人員の入れ替えも有効です。
閉鎖的な人間関係を防ぎ、風通しの良い組織づくりにつながります。

施策:外部研修・日報・パルスサーベイで気持ちの変化を拾う

児発・放デイの職員は、保護者の不安やストレスを受け止める場面も多く、親身な職員ほど疲弊しやすい傾向があります。
そのため、スキルアップだけでなく、気持ちのケアも含めた定着施策が必要です。

まず有効なのが、外部研修の活用です。
外部研修は、専門性を高めるだけでなく、「自分たちの仕事には意味がある」「この仕事に誇りを持ってよい」と再確認するきっかけになります。

加えて、日報などで業務内容や困りごとを定期的に報告してもらい、管理者や上長がねぎらいの言葉を返すことも重要です。
些細なことに見えても、こうした積み重ねが安心感や信頼感につながります。

さらに、最近ではパルスサーベイのように、短い設問で職員の気持ちのアップダウンを定期的に把握する取り組みも有効です。
離職は突然起こるように見えて、実際には前兆があることが少なくありません。小さな変化を早めに拾う仕組みが、離職防止につながります。

施策:待遇面の見直しを収支改善とセットで進める

組織の雰囲気ややりがいはもちろん重要ですが、定着率を高めるうえで条件面も欠かせません。
特に児発・放デイは新規出店が増えているため、近隣事業所の給与や待遇を定期的に確認しておく必要があります。

「思ったより近隣の方が条件が良かった」という理由で転職されるケースは、今後さらに増える可能性があります。
そのため、自法人の条件が市場と比べて見劣りしていないか、定期的に点検することが重要です。

ただし、待遇改善は気持ちだけではできません。
給与を上げるためには、複数事業所展開による効率化や、利用者募集の強化による稼働率の安定、収支改善が必要になります。
つまり、定着率を上げるためには、現場のマネジメントだけでなく、経営全体として「稼働を安定させ、利益を確保する」視点が不可欠です。

まとめ|定着率改善は「雰囲気」ではなく「仕組み」がカギ

スタッフの定着率を上げるうえで、まず着手いただきたいことは次の3つです。

①代表・事業部長が定期的に現場へ関わる仕組みをつくる
②外部研修、日報、パルスサーベイなどで成長と気持ちの変化を支える
③近隣相場を確認しながら、待遇改善を収支改善とセットで進める

なお、定着率が良いからといって安心しきるのも危険です。
なれ合いの組織になってしまったり、誰か1人が辞めたことをきっかけに連鎖的に離職が起こったりするリスクもあります。
だからこそ、児発・放デイの定着改善では、風通しの良さを維持しながら、組織を仕組みで支えることが重要です。

「採用してもなかなか定着しない」
「職場の雰囲気づくりをどう進めればよいか分からない」
「待遇改善も含めて、定着率向上の打ち手を整理したい」

このようなお悩みがございましたら、ぜひ船井総合研究所の無料相談をご活用ください。貴事業所の現状や課題に合わせて、具体的な進め方をご提案いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

執筆者 : 児玉 梨沙

宮崎県出身。東京大学教育学部を卒業後、船井総合研究所に入社。 保育園や幼稚園などの子ども・子育て支援分野、そして児童発達支援・放課後等デイサービスや就労継続支援事業など、障がい福祉分野において、事業展開、マーケティング戦略、マネジメント戦略など、多岐にわたる分野でコンサルティングを行う。 自治体の「こども計画」策定などにも携わっており、豊富な実績と、官民双方における幅広い経験に基づき、クライアントに最適なソリューションを提供する。