【保育所等訪問支援】訪問支援員特別加算の算定要件と単位数を徹底解説

  • 障がい福祉
公開日
更新日
執筆者中野 光
コラムテーマ加算・減算,障がい福祉
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訪問支援員特別加算は、障害児支援の業務に一定の従事経験を持つ訪問支援員を配置し、当該者が実際に指定保育所等訪問支援を行った場合に算定できる加算です。令和6年度改定では「当該者が支援を実際に行うこと」が明確に要件化され、経験年数に応じた単位が新設されました。

本コラムでは算定要件・単位数・実務上の注意点を徹底解説します。

訪問支援員特別加算とは?

訪問支援員特別加算は、障害児支援に関する豊富な経験を持つ専門職が保育所等訪問支援を直接担うことを評価する加算です。この加算の目的は、より高い専門性を持つ訪問支援員が実際に支援を行うことで、訪問先の保育所等における障害児支援の質を高めることにあります。

【一覧表】訪問支援員特別加算の単位数まとめ

区分 経験年数 単位数(1日につき)
訪問支援員特別加算(Ⅰ) 以下の➀若しくは②に規定する期間が10年以上の者又は③に規定する期間が5年以上の者を配置し、当該者が保育所等を訪問して支援を行うこと 850単位/日
訪問支援員特別加算(Ⅱ) 以下の➀若しくは②に規定する期間が5年以上の者又は③に規定する期間が3年以上の者を配置し、当該者が保育所等を訪問して支援を行うこと 700単位/日

➀ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、保育士又は看護職員の資格を取得後、障害児に対する直接支援の業務、相談支援の業務その他これらに準ずる 業務に従事した期間

② 児童指導員、児童発達支援管理責任者、サービス管理責任者、心理担当職員又は相談支援専門員として配置された日以後、障害児に対する直接支援の 業務、相談支援の業務その他これらに準ずる業務に従事した期間

③ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、保育士若しくは看護職員の資格を取得後又は児童指導員、児童発達支援管理責任者、サービス管理責任者、心 理担当職員若しくは相談支援専門員として配置された日以後、指定保育所等訪問支援等(指定保育所等訪問支援のほか、自治体の事業に基づき、地域の障害児通所支援事業所に対して助言・援助を行う業務を含む)の業務に従事した期間

算定するための必須要件

①配置要件(いずれかの経験要件を満たす者を配置)

上記の①②③のいずれかに該当する経験年数を持つ者を配置し、当該者が実際に保育所等を訪問して支援を行うこと。

②支援の実施要件

  • 当該訪問支援員が実際に保育所等を訪問して支援を行うことが必須。配置のみでの算定は認められない。
  • 加算の算定に当たっては、都道府県への届出(人材の配置)が必要。

実務上の注意点

  • 経験年数の算定にあたっては、資格取得または配置後の従事期間を正確に把握すること。
  • 訪問支援員が訪問支援を行った日の記録を必ず残すこと。
  • 保育所等訪問支援と児童発達支援・放課後等デイサービスを多機能型で運営している場合、訪問支援員が他サービスの支援時間帯に訪問支援を行えるかどうか勤務体制を事前に確認すること。

【Q&A】実務で迷いやすいポイント

Q1. 訪問支援員特別加算の経験年数は、どのようにカウントしますか?資格取得前の従事経験は含まれますか?

A1. 訪問支援員特別加算の経験年数要件について、雇用形態や1日あたりの勤務時間数は問われませんが、1年あたり180日以上の勤務があることが想定されています。また、「指定保育所等訪問支援等の業務に従事した期間」には、保育所等訪問支援そのものだけでなく、自治体事業に基づく巡回支援専門員の業務や療育等支援事業による業務なども含まれますが、この場合は年60日以上の実施が想定されています。さらに、本加算では資格取得後、またはその職種として配置された日以後の経験のみがカウントの対象となり、それ以前の経験は含まれません。

Q2. 医療機関や学校・教育機関での業務経験は、経験年数にカウントできますか?

A2. 医療機関や教育現場での業務であっても、障害児に対する直接支援・相談支援またはこれらに準ずる業務に該当すると判断される場合はカウント可能です。ただし、障害児を対象としていない業務(一般患者のみを対象とした病棟業務など)は該当しません。判断に迷う場合は指定権者(都道府県・政令市・中核市)に事前確認することを推奨します。

まとめ

訪問支援員特別加算は、事業所の収益性を高めるうえで見逃せない加算です。1日あたり700〜850単位と単位数が大きく、かつ訪問日ごとに算定できるため、訪問回数が多い事業所ほど収益性が大きくなります。職員の経歴管理と訪問記録の整備を徹底し、適切に算定してください。複雑な加算の取得に不安がある場合は、専門のコンサルティング活用もご検討ください。

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執筆者 : 中野 光

新卒で船井総合研究所に入社。学生時代から福祉分野に関心を持ち、現在は介護・福祉支援部に所属。児童発達支援事業所の新規立ち上げを主軸に、開設から経営安定までを支援している。 学生時代から培った福祉への情熱を背景に、生成AIを用いたアプリ開発や福祉施設のSNSアルゴリズム分析に強みを持つ。