小規模多機能が80事業所ある激戦区エリアで人気!10事業所展開に成功! 特定非営利活動法人エルダーサポート協会 理事 宮地和哉氏 河口範勝氏

特定非営利活動法人エルダーサポート協会は、広島県内・岡山県内に28事業所を展開するNPO法人です。福山市を中心として、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービス、福祉用具賃与・販売など、業態を複合化して拠点展開を行っています。小規模多機能を広島県内で9事業所展開し、事業拡大を続けてこられた理事の宮地和哉氏、河口範勝氏にお話を伺いました。

取材の様子

Q.小規模多機能型居宅介護の参入を進めるに至った背景、お考えを教えていただけますか?

A.弊社の会長が地域貢献を最も大切に考えており、地域の高齢者が笑って過ごすために何ができるかを考えていました。困っている人がいるのであれば、数を増やして助ければいいというシンプルな思考で、弊社はこれまで事業拡大をしてきました。
小規模多機能に関しても同じ想いですが、2006年介護保険法改定で国が小規模多機能を打ち出したときに、利用者の方々との関わりを持続的にサポートすることで地域貢献がしたいと参入を決めました。デイサービス・訪問介護・ショートステイのような機能がワンストップで提供できることは、認知症高齢者も安心しますし、不安を抱える職員のストレス軽減にも繋がるということで、モデル自体にも魅力を感じました。

Q.地域において小規模多機能型居宅介護は、具体的にどのような役割を担うサービスだとお考えですか?

A.既存の在宅系介護サービス単体では在宅暮らすことが難しい方を、小規模多機能が支えるということだと思います。デイサービスや訪問介護をメイン利用している方が、急遽泊まりが必要になった場合にも即時対応することができます。既存サービス単体だと、意外と調整の時間が必要になったり、当日にはなかなか見つからなかったりすることもあります。他にも、朝早くから夜遅くまでのお預かりができますので、働きながら在宅介護をする世帯にとっても小規模多機能は便利だと思います。あるいは、病院からの退院支援にも小規模多機能を利用いただくケースはよくあります。

Q.土地・建物は自前でしょうか?それともサブリースでしょうか?

A.弊社は小規模多機能を10事業所展開していますが、すべてサブリースです。福山市は小規模多機能が公募制ではないため、補助金が出ません。そういう背景もあり、サブリースでないとイニシャルコストが重たすぎて、投資回収までに時間がかかりすぎてしまいます。

Q.小規模多機能型居宅介護の事業運営はいかがですか?

A.福山市は人口47万人の町ですが、既に小規模多機能の事業所は80箇所以上あります。事業所の特色を出さないと、登録者数が伸びない激戦区ですので、強みを尖らせることが大事です。実績の数値面で言いますと、損益分岐点が大体18名以上になるのですが、安定している小規模多機能だと登録者数は24名程度になります。利益に大きく関わる人件費率に関しては、60%を越えないように意識して運営をしています。

Q.全国的には認知度の低さから営業面で苦戦をしている事業所が多いようですが、こういう激戦区エリアで、事業を軌道に乗せるために意識していることや取り組まれていることについて、教えていただけますか?

A. 常に私たちが言っているのは、目の前の利用者様に笑顔で過ごしていただくことです。どのサービスもそうですが、特に小規模多機能は地域に密着して行なうサービスですから、目の前の利用者様に満足していただくことができれば、どんどん地域の方に口コミが広がって、新たなお客さんを呼んでいただけます。

Q.具体的に管理者やスタッフにどのようなことを伝えていたのでしょうか?

A.利用者様は、介護が必要な状態であることで、自分が弱い立場だと思い込んでいます。そして、弱い立場だからこそ周囲に対して敏感です。敏感に察知されますから、こちらがいい加減なことをしていたら感じ取って逃げていってしまうんですね。じゃあ、そうならないために、私たちには何ができるのか?と考えると、運営側の自分たちが楽しく笑顔でいることが大事だと思うんです。利用者さまに笑顔で幸せになってほしいなら、まずは接するスタッフたちが笑顔になることです。自分たちが笑顔で利用者様と接することで、新たな利用者様が増えることにも繋がっていきますので、自分たちが働いている小規模多機能の広報の役割も担っているのだということを伝えてます。

特定非営利活動法人エルダーサポート協会

設立:2002年12月1日
本社:広島県福山市千田町藪路924-2
28事業所を展開するNPO法人。「笑顔でおもてなしの介護」を経営理念に掲げ、地域密着型の介護サービスの運営を行っている。毎年、法人イベントの事業所対抗の掲示物制作を行っている。作成した掲示物は、外部向けに展示を行い、来場者全員から投票を受け付け、施設部門・個人部門で金賞、銀賞、銅賞を決めて表彰を実施している。2018年6月末に開催した展示会では、初日に250名、延べ400名以上の来場があり、法人の取り組みに対して地域住民から大きな支持を得ている。
HP:http://www.elder-support.com

担当コンサルタント

森永 顕成

森永 顕成
介護・福祉グループ 施設介護チーム

船井総研に入社後、様々なBtoCビジネスを経て、介護業界の経営コンサルティングに特化。 利益体質の法人作りをサポートする新人育成体制の構築、社内基準の標準化、生産性を上げる人事制度構築など、マネジメント領域支援を得意としている。現場主義・事例主義・結果主義を信条とし、成功確率の高いコンサルティングを志向。親身な対応、熱心な仕事ぶりから、厚い信頼を得ている。

 

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