【デイサービス開業】1回1時間の全く新しいデイ!5年で3店舗へ拡大
廣田様写真
船井総研
自己紹介をお願いいたします。
―廣田様
株式会社プラストの代表取締役の廣田です。会社経営の他、商店街の理事、大学の駅伝部のトレーナーをしています。
まずはデイサービスから始めていますが、現在はデイサービスを2店舗、総合事業(リハビリモンスター)3店舗、保育園、福祉用具、デザイン事務所などを幅広い事業展開をしています。
年商規模は3億以上になり、社員数はパートを含めると約80名です。
―★事業所の説明
・リハビリモンスター神戸:介護予防に特化した総合事業専門の施設。要支援1.2の方が対象者となり、約50~70分の短時間デイサービスを行っている。
―船井総研
起業のきっかけを教えてください。
私自身理学療法士という資格者ですので、資格を取得した後は神戸のリハビリ病院で5年間勤務しており、そこから27歳(2014年)で起業しました。
病院に勤めていた時に退院した人のリハビリを行う場所がなく、患者さんから「あなたにしてほしい」との要望があったことから起業しようと思いました。
起業を決めてからは知り合いのデイサービス事務所で勉強しながら起業しました。
―船井総研
お客様の声から起業を決意したということですが、最初は起業はしようと考えていなかったのですか?
―廣田様
大学時代や病院へ入職した当初は全く考えていませんでした。
起業を意識してデイサービスで働くようになってからは人に雇われるのはあまり得意ではなく、自分のしたいことをできる環境が自分には合っていると思いましたね。
―船井総研
独立への準備として情報収集はどのように行いましたか?
―廣田様
商工会議所の起業塾に通って情報収集を行いました。
経営計画書の作成方法から収支の見方まで講座で学びました。
―船井総研
独立をする際に資金調達はどのように行いましたか?
―廣田様
独立した当時、病院時代の上司に声を掛けて2人で共同出資しました。その他、政策金融公庫から1,000万円の借入ができたのですが、起業塾で作成したプレゼンテーション資料を使ってていましたね。
―船井総研
上司の方と始めたということですが、その他、人員基準がある中でその他のメンバーが必要だと思いますが、初期の従業員の方はどのように採用したのですか?
―廣田様
初期はほとんど身内で始めました。元職場の上司・看護師1名、介護職員として1名だけはタウンワークで採用しました。
―船井総研
デイサービスは立ち上げすぐに利用者を集めることができましたか?
―廣田様
営業の方法などがわからず最初の半年間は苦労しましたが、半年後には黒字に転換しました。
営業は範囲を洗い出し、3人で分担し1て人30~50件は行きました。
―船井総研
半年で黒字が安定し、その後収支が安定してきたのはいつごろですか?
―廣田様
黒字に転換した後、月に10件以上の依頼があったのでその後は安定しました。その年の年末には軌道に乗っていましたね。
―船井総研
デイサービスの後はなぜ訪問看護とか接骨院とかの事業を選ばれたのですか?
―廣田様
接骨院は自費のフォローする体制が必要だと感じたからです。デイサービスでリハビリができる時間は限られていますので、ご利用者様がデイサービスを卒業し、整骨院への流れも必要だと想い開業しようと考えました。訪問看護は、もう1名の代表が終末期を推し進めていきたいと強く考えていたので開業しようと思いました。
―船井総研
2019年頃から事業を拡大されておりますが、なぜそのタイミングだったのでしょうか?
―廣田様
2019年は資金面や人脈面で成長曲線に乗ったと感じたことから事業を拡大しました。それまで地域に根付いた事業をしてきた結果、周りに必要なことがわかり一気に事業展開をしていった経緯があります。
―船井総研
事業の展開はどのように考えてこられていますか?
―廣田様
起業当初はデイサービス・接骨院・訪問看護の3つでエリア拡大しようと考えていましたが、総合事業として出店したリハビリモンスターで考えが変わりました。
この事業は、デイサービスを行う中で3時間という時間は男性にとって長く実質運動している時間は1時間程しかないからそれだけに集中しようと考えました。
そのような事務所があれば商店街の中で開業し、地域に根ざした事業ができると思い、他所で事業を行う魅力を感じなくなったからです。
船井総研
多岐にわたる事業の中で、特に収益性が高い事業は何になりますでしょうか?
―廣田様
訪問看護と総合事業です。
―船井総研
訪問看護の収益性を確保できている理由を教えてください。
―廣田様
良い人材を集められているリクルートが強みだと思います。集客面でいうと今はエリアで認知度がある程度ありますし、スタッフに関しては様々な分野(小児・精神含め)で訪問看護をできる人材がいるのでその辺も強みとして収益を確保できていると思います。
―船井総研
リクルートのコツを教えていただけますでしょうか。
―廣田様
リファラル採用を強めていることと、HPの流入を戦略的に増やしていることです。
―船井総研
採用する世代や特徴を教えてください。
―廣田様
20代後半から30代前半の方が多いです。
弊社には地域で何かしたいという方など独立志向の強い方もいますので、今後は層に分けて採用戦略をたてないといけないと考えています。
―船井総研
地域の中で給与はいかかでしょうか?
―廣田様
安いほうだと思います。
―船井総研
給与面は売りにしていないということですか?
―廣田様
そうです。給与面では売りにしていないです。ただキャリアアップという面ではしっかりと環境を整え、優秀な人は平均以上の報酬が渡せるようにしています。
―船井総研
リハビリの専門職は給与が減少傾向にあり、訪問看護などのインセンティブがあるところに転職したり開業する方がいらっしゃると思いますが、そのような方々に何か思うことはありますか?
―廣田様
いいことだと思います。ですが、5年、10年後の高齢者の人数がピークアウトした後に何も戦略がなく独立するのは不安だと思います。
―船井総研
高齢者の人数がピークアウトしたあとはどのように考えていらっしゃいますか?
―廣田様
総合事業(リハビリモンスター)は自費とのミックスなので、そちらに注力していこうと考えています。
65歳の前期高齢者のシェアを取ることで大手の製薬会社などと臨床実験ができますし、幅広い事業ができると考えています。
また、介護保険に頼らない事業を考えています。
―船井総研
総合事業は1日4~7回転すると仰ってましたが、送迎は行いますか?
―廣田様
送迎があるところもあります。今、3拠点あるのですが、2拠点が送迎ありで1拠点が送迎なしという状況です。
―船井総研
総合事業に可能性があると感じ始めたのはいつ頃でしょうか?
―廣田様
最初の神戸店を始めた時から6~7割は成功すると感じていました。
私たちは、カーブスとデイサービスの間を狙っています。怪我などの状況であっても自立はしていますが、ジムに行くことには不安がある人をターゲットにしています。
―船井総研
会社の強みを1つ挙げてください。
―廣田様
「なんか面白そう」「ここに来たらなにかできそう」という日本で一番面白い医療・福祉の会社にしようっていうコンセプトがあり、様々な企画やイベントをしているところです。
―船井総研
どのように企画は決定されるのでしょうか?
―廣田様
オンラインやオフラインで社内サロンをしています。オンラインはFacebookで業種問わず色々なアイデアを共有しています。オフラインでは、日々の利用者様との会話の中や自分が気づいたことで事業化したいことをディスカッションしています。
―船井総研
今後の展望を教えてください。
―廣田様
今後の展開としては、総合事業の拡大を最も考えています。医療・福祉のBEEMSを目指していますので、他社とは違う福祉用具の提案も行っていきたいと考えています。
―船井総研
本日は誠にありがとうございました。