Q.訪問介護の利用者を増やす方法を知りたい

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執筆者船井総研 介護・福祉支援部
コラムテーマ経営課題FAQ
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A.訪問介護事業で利用者を増やすためには、「サービスの受け入れ体制(ヘルパーの確保)」と「ケアマネジャーからの依頼件数増加(戦略的営業)」の二つの側面から同時にアプローチすることが不可欠です。利用者増加は、この二つの戦略が連動して初めて実現します。

1. 利用者受け入れ体制(稼働枠)の確保

依頼があってもヘルパー不足で断ってしまう「機会損失」を防ぐため、まず稼働枠を広げることが最優先です。

  • 採用戦略の強化
  • 地域のニーズに合わせ、主婦層やシニア層をターゲットとした求人戦略を展開します。求人広告では「高時給」よりも「短時間・週1日から OK」「ブランクあり歓迎」といった働きやすさを強調し、潜在的な働き手を掘り起こします。
  • 定着率向上の仕組み作り
  • 新人ヘルパーに対する手厚いOJT(同行訪問)と、管理者による定期的な面談を実施し、孤立を防ぎます。職員のモチベーション維持のため、処遇改善加算などを活用した賃金体系の見直しも重要です。
  • ICT・生成 AI による生産性向上
  • 介護記録や情報共有にICTを導入し、ヘルパーの事務作業時間を削減します。これにより、削減した時間をサービス提供に充て、ヘルパー一人あたりの稼働件数を増やすことで、実質的な稼働枠を拡大します。

2. ケアマネジャーからの紹介を増やす戦略的営業

利用者獲得の最大のカギは、ケアマネジャー(CM)からの依頼を集中させることです。

  • 重点 CM の絞り込みと差別化メッセージの浸透
  • 依頼件数の多い特定の居宅介護支援事業所を重点ターゲットと定め、定期的な訪問と情報提供を行います。この際、「夜間帯の緊急対応に強い」「重度医療処置に対応できる」など、他社にはない具体的な強み(差別化ポイント)をCMに明確に伝えます。
  • 迅速で質の高いレスポンスの徹底
  • 新規依頼や問い合わせに対して即日回答を徹底し、CM の「すぐに利用者を紹介したい」というニーズに応えます。サービス開始後も、利用者の状況変化や介護サービスの成果をきめ細かく専門性の高い報告としてフィードバックし、CM の信頼感を積み重ねます。
  • 自費サービスとの連携による提案力強化
  • 保険サービスと同時に保険外の自費サービス(例:大掃除、院外への付き添い)を提供できる体制を整えます。これにより、CM が抱える「保険では賄えない利用者の困りごと」を解決できる事業所として、優位性を確立します。

船井総研の提言:利用者増加の成功の要

訪問介護事業における利用者増加戦略の成功は、「ヘルパーを増やし(受け皿を作る)」ことと、「医療対応力などの専門性をアピールし CM からの依頼を集中させる」ことに尽きます。この両輪を回すことで、安定した利用者数を確保し、事業の収益性を高めることができます。

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執筆者 : 船井総研 介護・福祉支援部

船井総研の介護・障がい福祉業界の経営コンサルティングは、全国の成功事例を武器に「業績向上」と「社会貢献」の両立を支援する専門家集団です。稼働率アップや人財採用・定着など現場の課題を解決いたします。