【就労継続支援B型対応】訪問支援特別加算の算定要件と単位数を徹底解説

  • 障がい福祉
公開日
更新日
執筆者松本 夏奈
コラムテーマ障がい者就労支援
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障害福祉において、就労継続支援B型の利用者さんが体調不良等で長期間休まれる場合、支援が断絶しないための体制づくりが非常に重要です。利用者さんの通所が途絶えがちな際に、ご自宅を訪問してサポートする体制を評価する「訪問支援特別加算」という制度があります。 このコラムでは、就労継続支援B型事業所向けに、「訪問支援特別加算」の算定要件、単位数、そして実務上の注意点を分かりやすくご説明します。

訪問支援特別加算とは?(制度の概要)

訪問支援特別加算とは、おおむね3か月以上継続的に通っていた利用者が最後に利用した日の翌開所日から起算して、事業所の開所日ベースで中5日間以上連続して利用がない場合に、職員が居宅を訪問して相談援助(家族との連絡調整や引き続き利用するための働きかけ、個別支援計画の見直しなど)を行った事業所を評価し、報酬に加算する制度です。 この加算の大きなポイントは、通所できない利用者に対して支援を継続し、再び就労継続支援B型のサービスを利用できるように環境を整える取り組みが明確に評価されることです。

訪問支援特別加算の単位数(就労継続支援B型)

就労継続支援B型における本加算の単位数は以下の通りです。

区分 単位数(1回につき)
所要時間が1時間未満 187単位
所要時間が1時間以上 280単位

※「単位数 × 該当する利用者の数 × 該当日数 × 地域単価」等で算定され、利用者1人につき月に2回まで算定可能です。

算定するための必須要件(チェックリスト)

就労継続支援B型で訪問支援特別加算を確実に算定するためには、以下の要件をすべて遵守する必要があります。事前の自治体(指定権者)への届出は不要です。

①利用実績の基準
おおむね3か月以上継続的に通所していた利用者であること。

②連続5日間の欠席
最後に利用した日の翌開所日から起算して、事業所の開所日ベースで中5日間以上連続して利用がないこと(最後の利用日当日はカウントに含まない)。

③個別支援計画への位置づけと同意
事前に訪問支援を実施する旨を個別支援計画に記載し、あらかじめ利用者の同意を得ていること。

④居宅での相談援助の実施と記録
利用者の居宅を訪問し、個別支援計画の見直しや継続利用の働きかけなどを行い、その内容の記録を作成・保存していること。

【Q&A】実務で迷いやすいポイント

Q1. 同一の敷地内に複数の障害福祉サービスがありますが、同時に複数算定できますか?
A. できません。同一敷地内の障害福祉事業所は原則一箇所だけ算定できます。

Q2. 単位数の基準となる「1時間」は、実際に支援した時間になりますか?
A. 実際に支援した時間ではなく、個別支援計画に基づいて必要とされる標準的な時間で判断します。

Q3. 1人の利用者につき、月に何回まで算定できますか?
A. 月に2回まで算定可能です。限度回数を忘れて何度も請求してしまうと監査・指導のトラブルになるため注意が必要です。

Q4. 算定にあたり、事前に自治体(指定権者)への届出は必要ですか?
A. 事前の届出は不要です。

まとめ:専門的支援を収益と支援の質に繋げるために

利用者の通所が途絶えた際の本加算は、就労継続支援B型事業所において、地域社会で利用者を支援し続けるために不可欠な制度です。訪問支援特別加算を適切に取得・運用することは、事業所の収益安定だけでなく、質の高い支援体制の構築や、利用者が継続してサービスを受けられる環境の整備に直結します。 複雑な要件解釈や体制整備について不安がある場合は、専門のサポートやシステムを活用することも一つの手です。

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執筆者 : 松本 夏奈

大学卒業後、船井総合研究所に新卒入社。 現在は、障がい福祉業界専門コンサルタントとして、主に児童発達支援・放課後等デイサービス・就労継続支援の立ち上げや運営改善を支援。 経営者に伴走し、業績アップに貢献していくのはもちろん、 その先にいる現場スタッフと利用者の満足度と質を向上させることに注力することで、長く生き残り、持続的に成長し続ける企業の創出に尽力している。