【児発・放デイ】集中的支援加算の算定要件と単位数を徹底解説

  • 障がい福祉
公開日
更新日
執筆者中野 光
コラムテーマ障がい福祉
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集中的支援加算は、強度行動障害のあるお子さんの状態が一時的に悪化し、通常の体制では支援が困難になった際に、集中的な立て直しを行った実績を評価するものです。

この加算の目的は、外部の専門家である「広域的支援人材」を招き、専門的なアセスメントに基づいた「集中的支援実施計画」を作成することで、不安定な状態を早期に解消することにあります。外部の知見を導入することで、お子さんの生活の安定をサポートする役割を担っています。

 

集中的支援加算の概要

この加算は、著しい行動障害が見られる利用者に対し、高度な専門知識を持つ専門家が事業所へ訪問(またはオンライン対応)し、集中的な助言や直接支援を行った場合に算定可能です。

広域的支援人材とは?

都道府県等が認めた、強度行動障害支援のスペシャリストを指します。

  • 中核的人材養成研修の講師(ディレクター・トレーナー)
  • 発達障害者支援地域支援マネジャー
  • その他、各自治体が同等の知見を有すると認めた専門家

対象となる利用者

強度行動障害の判定基準が20点以上であり、状態の悪化によって現在のサービス利用や日常生活の維持が難しくなっている児童が対象です(自治体による判定が必要です)。

 

算定要件と単位数

加算を算定するためには、専門家との連携による以下のステップが必須となります。

算定要件のポイント

  • 専門家によるアセスメント: 広域的支援人材が利用者と事業所の現状を分析します。
  • 集中的支援実施計画の策定: 専門家と事業所が協力し、環境調整や具体的な対応策を盛り込んだ計画を作成します。この計画は概ね月に1回以上見直す必要があります。
  • 記録と同意: 指導内容を詳細に記録し、保護者へ事前に説明して同意を得ておくことが不可欠です。

単位数

  • 1,000単位/日
  • 算定限度: 支援開始月から3か月以内に限り、4まで。

 

 申請手続きの流れ

加算取得には自治体を通じた手続きが必要です。

  1. 利用申請: 事業所が自治体へ「集中的支援」の必要性を申請します。
  2. 派遣調整: 自治体が内容を審査し、都道府県等へ専門家の派遣を依頼します。
  3. 支援実施: 派遣された広域的支援人材の助言を受けながら、計画に基づいた支援を行います。
  4. 完了報告: 支援終了後、専門家が報告書を作成し、今後の支援方針を事業所へ引き継ぎます。

 

実務上の留意点

  • アセスメント時も算定可能: 最初に行う状況把握(アセスメント)の段階から算定が可能ですが、月4回の回数制限に含まれる点に注意してください。
  • 支援の再実施: 原則3か月で終了しますが、再度状態が悪化し必要性が認められた場合は、改めて手続きを踏むことで再実施が可能です。
  • 報酬の支払い: 事業所は、算定した加算額と同等以上の適切な報酬を広域的支援人材へ支払う必要があります。

 

正確な加算算定のために

集中的支援加算は、通常の個別支援計画とは別に「集中的支援実施計画」の作成・更新が求められるため、事務負担が増加します。算定漏れや記録不備を防ぐためには、入力支援機能のある請求ソフトの活用が効果的です。

 

Q&A】実務で迷いやすいポイント

Q1. 集中的支援加算の算定期間(3か月)が終了した後、再度算定することは可能ですか?

A1. 原則として、3か月という期間内に支援を完了させる必要があります。 ただし、やむを得ない事情により、その後も継続して集中的な支援が必要と判断される場合には、再度、自治体への申請などの手続きを踏むことで実施が可能です。その際は、前回の実施報告書を基に「なぜ再度必要なのか」を十分に検討し、改めて「集中的支援実施計画」を作成する必要があります。

Q2. 広域的支援人材に対して、加算額を踏まえた適切な費用を支払うこととされていますが、加算額(1,000単位相当)と異なる額に設定することはできますか?

A2. はい、可能です。 基本的には加算による収益分(1,000単位相当)を支払うことが想定されていますが、専門家の拘束時間や個別の状況によって必要な費用は異なります。そのため、加算額を上回る報酬を支払うことは、制度上差し支えないとされています。

 

まとめ

集中的支援加算の取得は、現場の大きな負担を報酬として適正に評価する重要な手段です。また、この加算を活用することで、他事業所では受け入れが困難なケースにも対応できる「地域に必要とされる事業所」としての価値を高めることができます。

複雑な期間管理や記録の整備について不安がある場合は、専門のコンサルティング活用をご検討ください。

 

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執筆者 : 中野 光

新卒で船井総合研究所に入社。学生時代から福祉分野に関心を持ち、現在は介護・福祉支援部に所属。児童発達支援事業所の新規立ち上げを主軸に、開設から経営安定までを支援している。 学生時代から培った福祉への情熱を背景に、生成AIを用いたアプリ開発や福祉施設のSNSアルゴリズム分析に強みを持つ。