まったくの業界未経験!鹿児島ヤクルト販売が老人ホーム紹介ビジネスへ新規参入したワケ
まったくの業界未経験!鹿児島ヤクルト販売が老人ホーム紹介ビジネスへ新規参入したワケ
田尻 和郎 氏
鹿児島ヤクルト販売株式会社 取締役社長
シニアマーケットへの新規参入を試みる企業は非常に多い。しかし、
その新規事業が全て順調に軌道に乗るわけではない。
鹿児島ヤクルト販売株式会社もこれまでに様々なチャレンジを試みてきて、たくさんの成功と失敗を経験してきた企業である。
超高齢社会・人口減少という時代の流れの中で、「高齢者の住まい選び」に着目し新規参入を決意し事業を軌道に乗せてきた。
インタビューを通して、事業参入を決意した時から現在に至るまでの経緯に迫る。
経験すればわかる老人ホーム選びの大変さ。
誰もがぶつかるこの課題に可能性を感じた!
――― 老人ホーム紹介ビジネスを知ったきっかけは何ですか?
田尻社長 弊社の経営企画推進室の室長である鬼塚が、船井総研の中川氏による「老人ホーム紹介ビジネス新規参入セミナー」に参加したことが全てのはじまりでした。
時期は2014年の5月でしたが、当時の鹿児島には「老人ホーム紹介ビジネス」はありませんでした。
はじめてこの事業の話を聞いたときは、非常に興味深く感じたのを覚えています。
――― なぜ、老人ホーム紹介ビジネスへの新規参入を決意したのですか?
田尻社長 事業の概要を聞いた時点で、このビジネスは必ず必要になると直感的に感じました。
何よりも自分自身が過去に老人ホーム探しを経験したことが大きかった。
複雑多岐にわたる老人ホームをどうやって調べるかわからず非常に大変だった思いがあったからです。
船井総研の中川氏には、新規参入の支援をお願いする前に、一度弊社にお越しいただき、会長や私を含めた役員の前で事業に関しての説明をしてもらいました。
初めて聞くビジネスでしたが、概要を理解した段階で、「これは間違いない!」と感じました。
――― 老人ホーム紹介ビジネスを開始してみてどうですか?
田尻社長 鹿児島の中では新しい取り組みになるので、苦戦することもたくさんありました。
新規事業は甘くありません。ただ少々時間はかかりましたが、現在では結果が出てきており次のステージも見えてきました。
それに、高齢者の方々は間違いなく老人ホーム選びに苦戦しておりますし、我々がご支援させていただく事で少なからず貢献できている実感はあります。
まだまだ事業規模は小さいので、この事業を発展させることでより多くの人たちと関わっていくことが必要だと感じています。
社内人材から募集を募り、専任営業スタッフ2名でスタート!
――― 老人ホーム紹介ビジネスを立ち上げはどのように開始したのですか?
田尻社長 弊社の経営企画推進室の室長である鬼塚にこの事業の責任者を任せました。
また、船井総研の中川氏より、選任の営業人員が必要だと言われておりましたので、2名の専任を社内で選抜しました。
また、法人は鹿児島ヤクルト販売としてではなく、グループ会社にてスタートしました。
ヤクルト販売の看板に頼るのではなく、はじめは船井総研の中川氏の言う「基本の型」に忠実に取り組みました。
現場の事業責任者から見た、老人ホーム紹介ビジネスの難しさと魅力
――― 鬼塚室長に質問です。事業立ち上げの際に苦戦したことは何ですか?
鬼塚室長 いろいろとありましたが、事業を開始してから最初の売り上げを獲得するまでが大変でした。
鹿児島では老人ホーム紹介ビジネスについて知っている人がほとんどいません。
何をするにも、この事業そのものについての説明をし、理解を経てから進めるのは時間も手間もかかりました。
その分、今では一番店メリットを享受しているというプラスの側面もあります。
――― 鬼塚室長から見た、この事業の魅力は何でしょうか?
鬼塚室長 最初こそ知識も経験もなくて苦戦したのですが、事業全体の流れがわかってくると徐々にやりやすくなります。
また営業効率も高まります。
特に弊社の専任営業の田中は、社会福祉士やケアマネジャーなどといった専門職の方々と連携しながら常に高齢者・ご家族様のご相談対応に奔走しています。
―――この事業で活躍できる社員はどのようなタイプだと思いますか?
鬼塚室長 介護系のイメージを最初は持っていましたが、この事業の主たる活動は営業スタッフによる定期訪問になります。
従って、日中ずっと外で営業活動をすることになりますから、そういった動きに慣れている方が良いと思います。
また、雨でも雪でも活動する必要があるため基礎体力が必要だと感じます。
鹿児島の高齢者を支える地域No1の老人ホーム紹介会社を目指して
――― 今後の展望を教えてください
田尻社長 まずは鹿児島県を網羅するために拠点数を増やそうと考えています。
そして近県も視野に入れた事業展開を考えています。
また、これまでに鹿児島ヤクルト販売としての特徴や強みを十分にこの事業に絡めてきていなかったので、これからは相乗効果を十二分に発揮した展開を進めていきます。
私たち鹿児島ヤクルト販売を長く大事にしてくださっている鹿児島の方々のために少しでも貢献し恩返しをしていきます!