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最近、介護・福祉事業の経営者様から「今後の成長に向けて投資をしたいが、どのような補助金が活用できるのか」といったお悩みやご相談をお聞きすることが非常に多いです。
そこで今、注目したいのが国が準備を進める「10億宣言」です。これは自社の成長投資に関わる大きな動きですが、まだ制度は始まっておらず、何が確かで何が未定かを正しく知ることが大切です。今回は、公的資料に基づいて情報を整理し、経営者の皆様が今から行うべき戦略をお伝えいたします。
「10億宣言」とは?まだ始まっていないが、補助金の"原則要件"になる見込み
「10億宣言」とは、売上高1〜10億円の中小企業(約60万者)の経営者が「売上10億円」や高収益化を目指すと宣言し、メインバンクが伴走支援の方針を示す仕組みです。
国はこの層の6〜7割が現状維持・停滞とみており、ここを動かすことが狙いだといえます。
中小企業庁が2026年5月に示し、2027年度の開始を目指して設計中であり、2026年9月末時点では受付も要綱も未公表です。
ここで注目すべきポイントは、令和9年度概算要求で新事業進出・ものづくり補助金に「売上高10億円を目指す宣言を原則として要件化」と明記された点です。
これが実現すれば、宣言は主要な補助金に申請する前提条件になります。
※ただし、概算要求は予算編成と国会審議を経て確定するため、名称や要件が変わる可能性はあります。
先行する「100億宣言」は、2026年8月末で3,641社が宣言しており、補助上限5億円の成長加速化補助金や税制優遇と結びついています。
一方、大阪府の集計では宣言企業355社のうち、医療・福祉はわずか5社にとどまっています。
介護業界は先行事例が少なく早いタイミングから準備した会社が差をつけやすい局面だといえるでしょう。
介護事業者がやるべき3つの準備と、確認すべきポイント
まず、自社が対象になりうるかを確認してください。
新事業進出・ものづくり補助金は医療法人が対象外で、社会福祉法人も対象類型に入っていません。
成長加速化補助金も医療法人・社会福祉法人の両方が対象外です。
そのため、株式会社などの運営事業を成長の軸に据えるのが現実的です。
そのうえで、今から準備していただきたいポイントは以下の3つです。
1)10億ビジョンの文書化
経営者のビジョン、事業価値、経営基盤、地域貢献、金融機関の伴走方針の5項目で整理します。
これは単なる要件を満たすためではなく、中期経営計画や採用資料にも転用できる重要なものです。
2)メインバンクとの月次対話
月次試算表と拠点別損益を定期的に共有し、宣言時にすぐ伴走方針を書いてもらえる関係を構築します。
日頃から外部との積極的な連携をとっておくことは事業成長において必須です。
3)現行補助金の活用
新事業進出・ものづくり補助金の第1回は10月30日締切で、介護報酬との重複を理由とする除外が外されました。
※障害福祉サービス報酬の扱いは公募要領に明記がないため事務局へ要確認
なお、10億円という数字は「規模」だけが目的ではありません。
国は高収益化も選択肢としており、厚生労働省の協働化・大規模化ガイドラインでも売上増や効率化の効果を挙げる声が多く報告されています。
まずは自社に合う成長の形を描くことが第一歩です。
制度の動きを考えれば、少しでも早いタイミングから準備を進めたいところです。
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