障がい福祉事業と訪問看護の相乗効果

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執筆者家徳 尚之
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いつもお読みいただきありがとうございます。
最近、グループホームや就労支援などの障がい福祉事業を運営される経営者様から「訪問看護」の質問をいただきます。
「利用者様の高齢化や医療的ケアニーズが高まり、現場が疲弊している」
「精神的に不安定な方への対応で、支援員が限界を感じて離職してしまう」
といったことから訪問看護への興味が強まっているようです。

報酬改定を含め、国は「地域移行」と「重度化対応」を強く推進しています。
介護のみならず、障がい福祉の領域でも「医療との連携不足」を解消することこそが、今後の事業成長に欠かせない要素だといえます。

今回は、介護事業者様の参入も多い障がい福祉事業に「訪問看護(特に精神科訪問看護)」を付加することで生まれる相乗効果をお伝えします。

障がい福祉×訪問看護が生み出す3つの相乗効果

重度化・精神疾患対応による「高稼働」の実現

最大のメリットは、これまで医療・精神面の不安から受け入れを断っていた方(あるいは退去となっていた方)を支援できる体制が整うことです。
特に「精神科訪問看護」を導入することで、利用者の服薬管理やメンタルケアが安定します。
結果として、他社には真似できない専門性が地域での圧倒的な差別化となり、稼働率95%以上など高稼働を維持しやすくなります。

「福祉職×看護師」の連携による離職率の大幅な改善

福祉スタッフにとって、医療的判断やパニック時の対応を迫られることは大きなストレスです。
ここに看護師が介入し、「いつでも相談できる専門職がいる」環境を作ることで現場の心理的安全性は大幅に改善します。
ただし、福祉職と看護師の「文化の違い」による衝突には注意が必要です。
成功している企業では、トップ自らが「主役は利用者であり、双方は対等なパートナーである」という理念を徹底しています。
そのための定期的な合同カンファレンスなど目線合わせを行っています。

収益の多角化(福祉報酬+医療保険)と経営基盤の構築

障がい福祉の報酬体系に加え、訪問看護による医療保険・介護保険の報酬を得ることが可能になります。
自社で訪問看護ステーションを立ち上げたあるC社の事例では、地域ニーズとともにグループホームの利用者の訪問件数も確保し、開設わずか4ヶ月で単月黒字化を達成しました。
また、地域在住の障がい者(児)やそのご家族のレスパイトケアにも対応することで安定した収益柱も早期に確立しています。

連携の方法

「障がい福祉領域でも訪問看護の有効性は分かるが、専門的な看護師の採用ができない」
これが多くの経営者が直面する壁です。
現在、看護師の採用市場は激戦ですが、地域移行に伴い以前よりこの領域の看護師は市場に出ています。
自社設立(あるいはM&A)を行う企業も増えています。

経営的なメリットと同じく、「地域共生社会」の実現において福祉と医療の融合は不可欠です。
制度が複雑に絡み合う領域だからこそ正しい知識と戦略を持って参入をすればこれほど社会的に意義深く、かつ収益性も高い事業はありません。

介護が主体の企業においては「医療」と「障がい」は異なる領域に感じられるかもしれませんが、
中長期では介護と連携も起こる内容です。
介護の専門としてその領域を守っていくか、自社で地域包括ケアの実現に向けた新たな挑戦をするのか、
本コラムを通して考えるきっかけになれば幸いです。

また、障がい福祉事業と訪問看護の連携している事例をご紹介するセミナーを開催しますので、ご興味ある方はご参加ください。

障がい福祉事業と訪問看護の相乗効果

▼開催概要
【東京会場】
2026年8月28日(金) 14:00〜17:00/東京ミッドタウン八重洲

【大阪会場】
2026年9月14日(月) 14:00〜17:00/サステナグローススクエア OSAKA(梅田・イノゲート大阪)

セミナーの詳細・お申込みはこちら

執筆者 : 家徳 尚之

船井総研に入社後は一貫して介護・福祉業界のコンサルティングに従事。中でもナーシングホーム・訪問看護の新規開設支援、活性化、有料老人ホームの活性化をメインにご支援を行う。 日本の在宅医療を支える介護施設・訪問看護を 1 件でも多く輩出するという想いの元、経営者と現場の双方に寄り添ったサポートを行う。