皆様
いつもお世話になっております。
株式会社船井総合研究所、介護・福祉支援部、コンサルタントの武藤 慶太郎でございます。
お忙しいところ、こちらのコラムをご開封いただき、誠にありがとうございます。
表題の件、
障がい福祉サービスの一種である「生活介護」といえば、障がいのある方のための日中活動の場であり、「朝に通所して、食事や排せつなどの介助を受けながら、創作活動や軽作業、レクリエーション、機能維持のための活動などに取り組み、夕方に帰宅する」というような利用をされますが、
厚生労働省から毎年12月に公表される「社会福祉施設等調査」によると、「生活介護」の事業所数は、2014年に6084事業所、2024年に10404事業所と、直近10年で倍とまではいきませんが、4000事業所ほど増加しています。※執筆時点では2025年12月17日に公表された、2024年分の調査結果が最新となっています。
【既存事業で培った支援力を活かす】
高齢者向けデイなどの、身体介護経験や介護福祉士の資格が活かせる福祉事業を探している
【支援できる利用者層の拡大】
障がい者に向けた、生活を支えるための居場所を作りたい
【制度変化のはざまを埋める】
移行が進む中において、地域で障がい者をサポートする拠点を作りたい
なにか1つでもあてはまり、
生活介護事業の開業をご検討されているようでしたら、是非お読みください。
赤字事業所と黒字事業所、明暗を分けたのは?
厚生労働省所管の独立行政法人、福祉医療機構(WAM)は2026年7月3日に、生活介護の経営状況に関する最新調査レポート『2024年度 日中活動系障害福祉サービスの経営状況について』を公表しました。
「日中活動系」として取り上げられている業態は3つあり、①生活介護②就労継続支援A型③就労継続支援B型です。レポート最上部のサマリーは次のようになっています。
就労継続支援A型の赤字割合は 50%超、
生活介護・就労継続支援B型のサービス活動増減差額比率は上昇
➢ 生活介護の経営状況
✓ 利用者単価の上昇により、サービス活動増減差額比率は前年度から上昇
✓ 赤字事業所は黒字事業所より利用率と利用者単価が低く、重度障害者の受入れ体制に差がみられる
➢ 就労継続支援A型の経営状況
✓ 収益の増加が費用の増加に追い付かず、サービス活動増減差額比率は前年度から低下
✓ 赤字事業所は黒字事業所より利用率と利用者単価が低く、スコアの評価点も低い
➢ 就労継続支援B型の経営状況
✓ 利用者単価の上昇によりサービス活動増減差額比率が上昇
✓ 平均工賃月額による報酬体系の黒字事業所は、利用率および利用者単価が高い
A型が苦境に立たされている状況が見て取れますが、2024年度の日中活動系3つについて、赤字事業所割合とサービス活動増減差額比率は以下の通りです。
赤字事業所割合
生活介護:28.2%
就労継続支援A型:50.7%
就労継続支援B型:28.3%
サービス活動増減差額比率
生活介護:9.8%
就労継続支援A型:▲1.8%
就労継続支援B型:9.2%
生活介護については、営業利益に相当する「サービス活動増減差額比率」が9.8%で、「日中活動系」の3つ以外に、「児童系」の児童発達支援8.6%や、放課後等デイサービス7.1%と比べても高い比率です。
そんな生活介護事業ですが、開業をして事業継続するためには、基本的には黒字経営を実現している71.8%に入る必要があります。レポートには障害支援区分や加算の算定率について、赤字事業所の平均値と黒字事業所の平均値が公表されており、一部をまとめると次の通りです。
1事業所当たり従業員数
赤字事業所:15.2人
黒字事業所:17.1人
障害支援区分6の割合
赤字事業所:41.9%
黒字事業所:48.1%
障害支援区分4の割合
赤字事業所:21.5%
黒字事業所:17.3%
重度障害者支援加算(Ⅰ~Ⅲ)の算定率
赤字事業所:36.0%
黒字事業所:52.4%
入浴支援加算の算定率
赤字事業所:26.1%
黒字事業所:23.1%
利用者単価
赤字事業所:13,476円
黒字事業所:14,884円
サービス活動増減差額比率
赤字事業所:▲12.4%
黒字事業所:16.6%
重度障害者への支援体制の差と、収益面の差には相関関係が見て取れそうです。
では、黒字になるにはどうすればよいのでしょうか
集客戦略は誰に向けてどんな情報を発信するのか?
採用や教育にはどう力を入れたらいいのか?
人員配置を適正化するための業務フロー整備などは必要なのか?
成功している生活介護はどのように開業し、いま何をしているのか?
今回、北海道の江別市で生活介護を黒字経営されている、
成功モデル企業の社会福祉法人北叡会より、常務理事の髙本亮氏をお招きして、
生活介護の成功の軌跡について、お話しいただくセミナーを企画しました。
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