2024年度(令和6年度)の報酬改定において、児童発達支援センターが未設置の地域等で、一般の事業所(児童発達支援・放課後等デイサービス)が地域の障がい児支援の「ハブ」となる役割を評価する「中核機能強化事業所加算」が新設されました。
本記事では、この難易度の高い加算について、最新の公的資料に基づいた正確な単位数と算定要件を詳しく解説します。
中核機能強化事業所加算とは?
中核機能強化事業所加算は、地域の他の事業所に対する助言・指導や、関係機関との連携、専門的な相談対応など、「地域全体の支援力の底上げ」に貢献する事業所を評価する加算です。
これまでの児童発達支援センターを中心とした体制を補完し、地域の身近な事業所が「中核的な機能」を持つことを促進するために作られました。
単位数の詳細(定員区分による設定)
一般事業所(センター以外)が算定する場合、単位数は機能の区分ではなく、「利用定員」によって以下のように定められています。
【一覧表】中核機能強化事業所加算の単位数(1日につき)
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対象 |
定員区分 |
単位数 |
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イ. 障害児(重心を除く)の場合 |
10人以下 |
187単位 |
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11人以上20人以下 |
125単位 |
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21人以上 |
75単位 |
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ロ. 重症心身障害児の場合 |
5人〜11人以上 |
125〜374単位 |
【重要】 児童発達支援センターが算定する中核機能強化加算には「I・II・III」の区分がありますが、一般事業所(児発・放デイ)向けの加算にそれらの区分は存在しません。 定員が少ないほど、手厚い支援体制のコストを考慮して高い単位数が設定されています。
算定するための必須要件(チェックリスト)
この加算は届出だけで取得できるものではなく、人員・活動・外部評価・自治体の認定という4つの高いハードルがあります。
- 自治体による位置付け: 市町村が「地域の中核拠点」としてリスト化し、都道府県に届け出ていること。
- 専門人材の配置: 以下のいずれかの資格・経験を持ち、障害児通所支援に5年以上従事したスタッフを常勤専従で1名以上加配していること。
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、心理担当職員、保育士、児童指導員
- 地域援助活動の実績: 他の事業所への助言、関係機関会議への出席、一般施策(保育所等)への移行支援(インクルージョン)を恒常的に実施していること。
- 外部評価と公表: 自己評価について外部の者による評価(自治体や第三者評価等)を年1回以上受け、取組状況を年1回以上公表していること。
実務上の留意点
- 記録の整備: 他事業所への助言内容や、関係機関との会議記録、相談の受付台帳などは、実地指導において「加算の証拠」として厳格にチェックされます。
- 地域区分との連動: 187単位を算定する場合、地域単価が掛け合わせられます。
187単位 × 10(地域単価) = 1,870円(1日1人あたり)
中核機能強化事業所加算を取得する場合、もちろんその分は増収となりますが、その分「地域を支える」という公的な責任が伴います。
【Q&A】よくある疑問
Q1. 一般の放デイでも「中核」になれますか?
A. はい、可能です。 ただし、自治体が「センターがないため、この放デイに地域支援を担ってほしい」と判断し、指定することが大前提です。
Q2. 配置した専門スタッフは現場に入っていいですか?
A. 基本的には現場での支援に当たることが前提ですが、質の高い支援体制を確保した上で、地域支援(他事業所への助言等)に当たる時間も認められています。ただし、保育所等訪問支援員との兼務はできません。
Q3. 「5年以上の実務経験」はどのように証明しますか?
A. 過去の勤務先からの「実務経験証明書」が必要です。資格取得「後」の経験年数が問われる点に注意してください。
まとめ専門コンサルタントによる経営支援:船井総合研究所
中核機能強化事業所加算の取得は、事業所の信頼性を高め、地域で「選ばれる事業所」になるための大きなステップです。しかし、複雑な要件解釈や自治体との交渉、実地指導を見据えた書類整備には高度な専門知識が求められます。
船井総合研究所(障がい福祉全般)
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- 加算取得の最適化: 漏れのない算定と、実地指導に強い記録管理体制の構築。
- 集客・契約率の向上: 地域の中核機能を強みにした、選ばれる事業所ブランディング。
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