いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は全国の介護施設とお付き合いさせていただくコンサルティングの経験から気づいた、
不調な事業所にしばしば共通してみられる特徴をお伝えしていきます。
衝撃的なタイトルではありますが、お読みいただく皆様に学びを与えられる内容をお届けいたします。
なかなか他のエリアの施設がどうなっているかに触れる機会が多くないという方もいらっしゃるかと思います。
中にはドキッとする内容や、耳が痛くなる内容もあるかもしれませんがお付き合いいただければと思います。
食事がおいしくない施設は不調!?赤字施設に共通するあるある10選
まずは数多くの取材やご支援、ヒアリングを通じて共通点として見受けらる、
不調施設のあるあるを下記にまとめます。
① 施設内が暗い(照明)
② 廊下にモノが放置されている
③ 掲示物が古い(数年前のものも・・・)
④ 職員が挨拶をしない(業者を含む、事業所への来客に対し)
⑤ 電話対応で“忙しい感”を出してくる
⑥ スリッパがボロボロ
⑦ 職員の制服がダサい
⑧ 食事がおいしくない(嚥下のための柔らかさなどは除く意味で)
⑨ リハ職が「先生」と呼ばれている(老健・通所リハのみ該当)
⑩ Googleの評価が低い(誹謗中傷のようなコメントがついていることもしばしば・・・)
「うまくいっているから、そこにお金や労力を割けるのだろう」という内容もございます。
一方で中には少し気を付けるだけでもお金をかけずに改善できるものもございます。
一点だけご留意いただきたいのは、
これらの内容全てが、必ずしも見直すことで経営の善し悪しに直結するというものではございません。
あくまで、結果として不調な事業所の表面として表れる結果を共通点としてまとめたモノになります。
次の章で、一つずつ説明していきます。
環境・接遇・サービス・特殊ケースの4つに分けてご紹介
① 施設内が暗い(照明)
② 廊下にモノが放置されている
③ 掲示物が古い(数年前のものも・・・)
上記3つは、かなりベーシックな内容です。
まず施設内の照明が暗いと、どこかどんよりとした印象を受けます。
ご利用者だけでなく、見学に来るご家族やケアマネからの印象は当然よくありません。
また、廊下部分に予備の車いすが放置されているなど、
”来訪者から見える部分”が散らかっている事業所で好調な事業所な事業所はあまり見たことがありません。
最後に掲示物ですが、
こちらも同様に「外の人から見える」という点の意識が抜けてしまっている施設は、
稼働が低い事業所が多い印象です。
外部に見せるための掲示物/職員内での事務連絡 などの仕分けができていなかったり、
施設だよりが古く更新されていない事業所は、
「事業所をアピールする」という視点が抜け落ちてしまっているからです。
取材やご支援で施設に入らせていただく際にまず気にするのはこの3点です。
続いて
④ 職員が挨拶をしない(業者を含む、事業所への来客に対し)
⑤ 電話対応で“忙しい感”を出してくる
⑥ スリッパがボロボロ
これらは”接遇”(接客力)に関する内容です。
まず1つ目の挨拶ですが、これはどんな事業でも当てはまる共通で当たり前の内容です。
よく「自分の親にも使ってもらえるサービス」という言葉を耳にしますが、
本当に職員が親を入所させている施設などでは、先述の環境整理と併せて挨拶が徹底されています。
注意が必要なのは、「ご家族やケアマネといった”見たことがある人”だけに挨拶する」では不十分ということです。
我々コンサルタントも現場の方々からするといち業者とみられることもありますが、
怪訝な目で見られたり、挨拶がないと少し寂しい気持ちになります(笑)
スーツを着た業者が来た、という気持ちはとてもよくわかるのですが
そういったことより前に人と人のお付き合いということで挨拶を下さる事業所は、
教育・育成体制がしっかりしており稼働も好調であることが多いです。
次に電話対応ですが、これもあるあるです。
取材活動などで電話をかけさせていただくことがよくありますが、
・言葉遣いが怪しい
・取次の手順が怪しい(折り返すのか、かけなおしなのか どうしようという感じが伝わる)
・今忙しいから!という感じが伝わる(伝えてくる)
このような事業所を数多く見てきました。
確かにこれも”対業者”であり、ご家族やケアマネへの対応はちゃんとしています!ということもあると思います。
が、いつでも相談員や渉外担当が電話に出られるわけではなく、
一次対応が現場の職員になることもよくあると思います。
「忙しいのだな」ならまだしも、電話口で不愉快な気持ちにさせられた事業所については、
後述する⑩のGoogle評価を見てみるとだいたい★2などで酷評されています。
外部からの評判、は稼働に影響する部分であるため要注意です。
最後のスリッパですが、訪問した際に出てくるスリッパがボロボロであることがあります。
ケアマネ・家族が事業所を訪れた際の印象に直結する部分ですので、細かいですがここも要注意です。
⑦ 職員の制服がダサい
⑧ 食事がおいしくない(嚥下のための柔らかさなどは除く意味で)
続いてタイトルにもある食事と、制服についてです。
まず制服ですが、これは制服を新しくすることで経営が改善するという意味ではありません。
しかし、不調な事業所は職員の方の制服も古く、
中には黄ばんでいるのか、黄色いデザインなのかわからないようなときもあります。
職員に活気があり、日々のサービスだけでなく事業所運営に関して連携が活発な事業所ほど、
良い意味で「介護っぽくない制服」である印象です。
ここについては多分に私個人の感想が含まれますが、
「清潔感」という意味でも長く同じ制服を使っている事業所の方はこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。
続いて食事です。
ついに、ようやく、タイトルの内容に触れていきます。といってもそのままの内容ですが、
時々、ご訪問した際に事業所で提供している食事を昼食としていただくことがあります。
私自身がこれまで食べさせていただいた感想ではありますが、不調施設の食事はだいたいまずいです。
これはご利用者から直接意見としていただくこともあるかと思います。
「うちの施設は食事が特徴です」といわれることがありますが、
「ほんとに食べてそう思いました?」と感じてしまうことも多々あります。
「親に使ってもらえるサービス」もそうですが、「自分が食べてもおいしいと思える食事」を出せるのが理想ですよね。
当然、予算やお願いしている業者の都合上難しい部分があるかと思いますが、
「食事がおいしい」は実は他事業所との差別化・特徴としてかなり有力になります。
なかなか他施設と食事を比較する機会はないかもしれませんが、美味しい施設は本当においしいです。
かなりこだわっている施設もあり、こういった細部に気配りをできる組織だからこそ、好調なのだと感じる瞬間です。
食事がおいしい施設で、不調な施設は私はこれまで見たことがありません。
⑨ リハ職が「先生」と呼ばれている(老健・通所リハのみ該当)
⑩ Googleの評価が低い(誹謗中傷のようなコメントがついていることもしばしば・・・)
最後の2つは若干特殊です。
まずリハ職の「先生」呼びですが、これは老健・通所リハに当てはまります。
ご利用者からセラピストに向けてではなく、職員間でリハ職が「先生」と呼ばれている老健は、
多職種連携がうまくいっていないケースを良く目にします。
というのも、老健は介護・看護・リハ・栄養と介護業界でも最も多くの職種が関わる施設です。
そのため特に介護職員と専門職員の間に溝があると、施設全体として取り組む内容に支障が生じます。
看護もリハビリも国家資格を有する専門職でありますが、介護福祉士もそれは同様です。
医療の現場では患者から「先生」と呼ばれることは一般的ですが、
組織内部でも「先生」扱いだとどうしても”介護より上”という上下関係が生じます。
「先生」呼びがすべての要因というわけではありませんが、
施設として実施を決めた決定事項がなかなか進まない施設では、こういった状況がよく見受けられます。
具体的には居宅のあいさつ回りや利用者居宅への訪問指導など、
外部と関わる仕事(あまり現場の職員の方が得意ではない業務)への協力がなかなか得られません。
専門性を現場業務だけで活かすのはもったいないということもそうですが、
職種同士の協力がないと成り立たないという前提で対等な立場で連携できる環境づくりが大切です。
細かな部分かもしれませんが、介護施設でリハ職を「先生」と呼んでいる事業所の方は是非この部分を見直していただき、
「○○(氏名)さん」と呼び合うフラットな環境を作っていただければと思います。
最後のGoogle評価ですが、これは事業所名で検索した際に出る評価のことです。
皆様も普段飲食店を探す際など、見る機会があるかと思います。
この評価が、大変なことになっている事業所があるというお話です。
日々のサービスもそうですが、特に外部対応(来客対応)が悪いと、いわゆるプチ”炎上”ということが起きます。
介護業界では経営・事業所運営においてwebに注力することは他業界よりは少ないかと思いますが、
私たちが飲食店を探す際にGoogle評価を見るように、家族はweb評価を見る機会は多いはずです。
よく見る悪い口コミでは、
・受付、事務の方の対応が雑だった
・電話口での対応がひどかった
など、サービスの内容自体というよりは外部対応の内容が多くみられます。
口コミの真偽は確かめられない一方で、書かれるだけでもイメージが下がってしまうのが難点です。
他には、事業所と全く関係ない写真(私が見たことがあるのは謎のおじさんの顔、取り出された入れ歯など・・・)が掲載されてしまっているものもありました。
業界的には、紹介をいただけるかどうかのカギは居宅ケアマネとの関係性が大きいですが、
家族もよく見るもの、という意識を持つことをおすすめいたします。
是非一度皆様の事業所名を検索いただき、評価を確認いただければと思います。
いかがでしたでしょうか。
「これ、ウチもそうかも・・・」というものもあったかもしれません。
前半の環境、接遇などは比較的すぐ取り組めるものはあるかと思います。
経営的にも、サービスの質としてもうまくいっている施設はこの辺りがしっかりしているということで、
改善できる部分は今日から取り組んでみてはいかがでしょうか。
今回のコラムと直接関係はございませんが、逆に好調の施設(介護老人保健施設)の取り組みについて、
セミナーにてお伝えいたします。
今回のコラム内容とはまた違った観点で、経営における戦略・戦術面で参考にいただける内容が多くあるかと思いますので、
是非この機会にご参考していただければと思います。
コラムを執筆した私自身も講師を務めますので、皆様のご参加をお待ちしております。
【単独型老健の超強化型転換の事例】








