採用コスト0円の訪問看護ステーション!オンコール2名体制と人材の先行投資で築く、スタッフが疲弊しない持続可能な訪問看護ステーションのあり方

はじめに

訪問看護ステーションの運営において採用・定着・マネジメントは非常に重要度の高いテーマです。全国的にステーション数が増加する一方で、少人数運営による「オンコール待機の負担」や「人間関係の閉塞感」からくるスタッフの疲弊・離職は、多くの経営者を悩ませる共通の課題となっています。
しかし、こうした厳しい環境下で、「直近1年の離職率ほぼ0%」「採用コスト0円」という驚異的な組織作りを実現している医療法人からお話をお伺いしました。

<法人紹介>


医療法人社団すまいる やまだホームケアクリニック おれんじ訪問看護ステーション
医療法人社団すまいる様は、富山県富山市を中心に「あなたらしく、笑顔で『いきる』を支える」をミッションに掲げる医療法人です。2014年の設立以来、「だれもが居場所を見いだし、互いに支え合いながら、笑顔で健康に暮らせる地域社会を創る」という理念のもと、内科・外科・整形外科・訪問看護と地域に根差した医療・ケアを追求しています。クリニック設立から2年後の2016年に「おれんじ訪問看護ステーション」を、2025年に「おれんじ訪問看護ステーションたてやまサテライト」を開設しました。現在は、合計20名の看護師・リハビリ職でステーションを運営しています。



Q.船井総研:クリニックから訪問看護ステーションを設立された経緯について教えてください。
A.山田理事長 「スタッフの自立」と「制度的な限界」が、ステーション化のきっかけでした。

私はもともと外科医でしたが、在宅医療の不足を感じて2014年にクリニックを開業しました。当初はみなし訪問看護でスタートしたのですが、電子カルテの記載や制度上の制約が多く、不自由さを感じていました。 また、求人を出すと「訪問看護をやりたい」という看護師が意外に多く集まったのです。そこで、スタッフの自立を促すため、そして部門として明確に分けるために、クリニックから切り離して訪問看護ステーションを立ち上げました。その後、医療法人の中にステーションを組み込む形をとりました。


Q.船井総研:医療法人から立ち上げることの強みについてどのように考えているでしょうか?
A. 山田理事長 「オンコール2名体制」を実現する規模の確保と、利益率「人材を守る」財務構造による経営の安定化です。

訪問看護の最大の課題は、少人数運営によるスタッフの疲弊です。たった1人でオンコールを担当すると長くは続きません。そのため、私たちは最初から「オンコール当番を2名体制」で回せる規模、つまり看護師10名程度の組織を目指しました。
経営面では、訪問看護の人件費率は一般的に70〜75%になりがちで、多くの訪問看護ステーションの場合経費を多くは使えない状態ギリギリの状態で管理者が疲弊していきます。しかし医療法人が他のものにあまりお金がかからないようにバックアップすることで、管理者の疲弊を防ぐことができ、経営的にも安定すると考えています。


Q.船井総研:採用コストゼロで直近1年間の離職率も0%と伺いました。人材採用と定着の秘訣は何ですか?
A.山田理事長 「先行投資」としての採用と、リハビリ職との連携によるモチベーション向上です。

まず採用に関しては、紹介会社等は使わず一切お金をかけていません。ホームページ、SNS(Facebook、Instagram)、口コミのみです。 重要なのは「仕事が増えたら人を雇う」のではなく、「まず良い人材(リソース)を確保する」という先行投資の考え方です。売上ありきではなく、まずは人を集め体制を整えてから自分たちで「何をしなければいけないのか」「何ができるか」を考えさせることを重視しています。
また、定着率が高い理由の一つに、リハビリ職(PT/OT/ST)の存在があります。 訪問看護は「看取り」や「寝たきり」のケアが多く、精神的な負担も大きい仕事です。しかしリハビリスタッフがいることで「状態を良くしよう」「もっと動けるようにしよう」という前向きな意欲がチーム全体に伝播し、看護師のモチベーション維持にも繋がっています。


Q.船井総研:先行投資で人を採用されたとのことですが、利用者数はすぐに増えたのでしょうか?
A.山田理事長 一気に増えるのではなく、「地道な積み重ね」の後に「爆発」が来るイメージです。

人を増やしたからといって、いきなりドカンと利用者が増えるわけではありません。 最初は100人だったのが、地道なケアや対応を続けているうちに105人になり、ある時120人、130人と一気に増えている瞬間が来ます。まさに「複利」のような増え方です。 営業ももちろん必要ですが、中身・ケアの質が伴っていないと一時の花火で終わってしまいます。内部をしっかり固めて地道にやっていると、ある時期に管理者が悲鳴を上げるほど依頼が来る時期が訪れると考えています。


Q.船井総研:最後に、今後の展望についてお聞かせください。
A.山田理事長 保険外サービスへの展開と、「サステナブル(持続可能)な組織づくりです。

今後は、介護保険や医療保険ではカバーできないニーズ(給付外サービス)に応えていきたいと考えています。例えば、「おむつ交換だけでなく、一緒にカラオケに行きたい」「美味しいものを食べに行きたい」といった、生活の楽しみを支えるサービスです。
私たちは単なる職人の集まりである「工務店」ではなく、「会社」として組織を作っています。持続可能性を意識し、変化に対応し、地域に必要な新しいサービスを皆で作っていけるような、サステナブルな成長を目指しています

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