地域を支える「インフラ」としての定期巡回ナーシングホーム併設型で実現する~持続可能な経営と職員が誇りを持てる職場づくり~

今回は、宮城県大崎市で定期巡回事業を成功させている有限会社穂乃香の代表取締役、大友新様にお話を伺いました。 定期巡回は、2012年の制度開始から時間が経過しているものの、全国的になかなか普及が進まない現状があります。 その背景には「24時間対応の人材確保が難しい」「収益化のイメージが湧かない」といった課題があります。 大友様も、開設当初は在宅(地域)単独での運営で約1,000万円の赤字を経験されました。 しかし、そこから「ナーシングホーム併設」というモデルに転換することで収益を安定させ、さらに現在は「シェアハウス」や「オペレーター機能の集約」といった次世代の戦略を打ち出されています。 なぜ、あえて難しいと言われる定期巡回に挑戦し、どうやって軌道に乗せたのか。 その経営手腕と熱い想いに迫りました。

 

企業紹介

有限会社穂乃香 2021年(令和3年)に宮城県大崎市初の定期巡回事業所を開設。 当初は在宅単独型でスタートし、現在は53室の住宅型有料老人ホーム(ナーシングホーム)を併設する形で運営。 医療依存度の高い利用者やターミナル期の利用者に対し、「短時間・高頻度」の柔軟なケアを提供している。

 

Q. 全国的にもまだ数が少ない定期巡回ですが、そもそもなぜ通常の訪問介護ではなく、この事業に参入しようと思われたのでしょうか?

A. 大友様

以前、サ高住併設で指定訪問介護を行っていた際、「2時間ルール」や「20分ルール」といった制度上の制約があり、目の前の利用者様が必要とする柔軟なケアができないことに課題を感じていました。 定期巡回であれば、オーダーメイドでその方に必要なケアを、必要なタイミングで何度でも提供できます。 特に退院直後や状態が不安定な方に対して、短時間かつ高頻度で介入できる点に魅力を感じ、地域(大崎市)初の定期巡回として開設を決意しました。 医療と介護をつなぎ、在宅生活の「最後の砦」になるサービスだと確信したからです。

 

Q. 開設当初、特に苦労された点や直面した課題について教えていただけますか。

A. 大友様

大きくは「人材確保」と「認知不足」、そして「収益面」です。 ケアマネジャーやご家族に「定期巡回とは何か」が浸透しておらず、理解を得るのに時間がかかりました。 しかし、ナーシングホーム(施設)を併設し、そこを拠点とすることで経営基盤の安定化を図りました。 施設という確固たる土台ができたことで、再び在宅へ展開する余力が生まれました。

 

Q. 定期巡回は「人材が集まらない」という声も多いですが、御社ではどのように優秀な職員を確保されているのでしょうか。

A. 大友様

「リファラル採用(職員紹介)」が大きな鍵でした。 既存の訪問介護事業所でリーダー格だった職員が定期巡回の理念に共感して入職してくれたのですが、そこから「この新しいケアを一緒にやりたい」と、職員同士の紹介で意欲ある人材が集まりました。 また、高い専門性が求められる仕事だからこそ、それに見合った給与水準や労働環境を整備し、職員が将来にわたって安心して働ける環境を作る。 それが結果として、人材の定着につながっています。

 

Q. 地域のケアマネジャーや医療機関に対して、どのようにサービスの魅力を伝えていかれたのでしょうか。

A. 大友様

地道な活動ですが、「短時間・高頻度ケア」のメリットを具体的な事例とともに伝え続けました。 例えば、退院直後や骨折後など状態が不安定な時期に、1日3~4回介入して生活を整えることで、在宅生活が継続できることを実証していきました。 また、地域の福祉祭りや地域包括支援センターでの説明会を開催し、単なる一事業所ではなく「地域のインフラ」としての役割を訴求したことで、徐々に信頼を獲得できました。

 

Q. 最後に、今後の展望について教えてください。

A. 大友様

今後は「シェアハウス(セーフティネット住宅)」の展開を進めます。 施設には入りたくないが独居は不安という方や、障害をお持ちの方などが地域で暮らせる受け皿を作り、そこに定期巡回を組み合わせるモデルです。 また、自社だけですべてを抱え込むのではなく、オペレーター機能を自社で持ち、訪問の実動部隊を地域の他社訪問介護事業所に委託するなど、地域全体で支える仕組み作り(オペレーターの集約)にも挑戦していきたいと考えています。

 

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