開設3年半で利用者500名・スタッフ50名へ急成長! 「上司の評価」だけに頼らない。仲間が認める「貢献」 に報いる組織づくり

株式会社AMBER MAST様(愛媛県松山市)は、2022年の設立からわずか3年半で利用者数
500名超、スタッフ数50名規模へと急拡大を遂げた訪問看護ステーションです。 今回は、代
表取締役の福西様に、前職での原体験から生まれた創業の決意、そしてスタッフが定着し自
律的に動く独自の組織マネジメント術について、詳しくお話を伺いました。

【基本情報】

会社名:株式会社AMBER MAST
● 事業内容:訪問看護ステーション運営、動画編集・デザイン事業 等
● 規模:
・スタッフ数:約50名(看護師・リハビリ職が約半数ずつ)
・利用者数:約550〜560名
● 特徴:
・開設当初からスタッフ10名体制でスタート(2ヶ月目時点)
・同僚からの評価で賞与が決まる「スタッフ間投票システム」を導入
・離職率が極めて低く、創業3年半で退職者はわずか数名


船井総研
まずは、御社のこれまでの歩みと現在の事業規模について教えていただけますでしょうか。

福西様
弊社は2022年に愛媛県松山市で訪問看護ステーションを開設しました。現在、創業から約3
年半が経過したところです。 おかげさまで現在は、利用者様が約550〜560名、スタッフ数
は看護師とリハビリ職を合わせて約50名という規模まで成長することができました。
創業当初から順調に拡大を続けており、毎年10〜15名ペースで新しい仲間が増えていま
す。また、訪問看護事業だけでなく、動画編集やデザイン、SNS運用といった異業種の
事業も展開しており、多角的なサービス提供を行っています。

船井総研
創業わずか数年で、県内でもトップクラスの規模へ成長されているのですね。 創業時はど
のような体制でスタートされたのでしょうか。


福西様
実は、最初から私を含めて10名のスタッフでスタートする計画でした。 前職で一緒に働い
ていた仲間たちが「福西さんがやるなら一緒にやりたい」と言ってくれまして。前の職場へ
の配慮もあり、最初の月は5名(看護3名、リハビリ2名)、翌月に残り5名が合流し、開設2
ヶ月目にはスタッフ10名体制となっていました。


船井総研
最初から10名体制というのは、訪問看護の立ち上げとしてはかなり異例の規模かと思いま
す。 そこまでして、福西代表がご自身で会社を立ち上げよう、独立しようと決意された
背景には、どのような思いがあったのでしょうか。


福西様
前職では、ある法人の訪問看護ステーションで管理者を務めていました。その部門は会社の
収益の4〜5割を占める主力事業でしたが、経営層や私の上司にあたる人物は現場経験や資
格を持っておらず、現場の実情と経営判断の間に大きな乖離が生じていました。
特に違和感を感じていたのは、「意思決定の不透明さ」です。 私が管理者として、組織の
ルールや整合性を考えて「NO」と判断した案件でも、スタッフが私を飛び越えて上司に直
談判すると、人間関係の良さだけで「OK」が出てしまう。 本来通るべきでない稟議が通
り、「言ったもん勝ち」のような理不尽な状況がまかり通っていました。
「正しいことが通らない」「真面目にやっている人間が損をする」。そんな組織構造に限界
を感じ、「現場を知る人間が、正しい倫理観を持って経営すべきだ」と強く思ったのが独立
のきっかけです。


船井総研
そうした「現場主導の正しい経営」を実現するために、創業時から大規模な体制でインパク
トを出そうとされたのですね。


福西様
はい。金融機関からは「最初から10名も抱えるのは固定費のリスクが高すぎる」と難色を
示されましたが、私は「スケールメリットとインパクトを取りに行く」と決めていました。
小規模で細々と始めるのではなく、最初からある程度の人員体制を整えることで、「どんな
依頼も断らない」「緊急時も確実に対応できる」という体制を作り、地域での信頼を一気に
獲得する戦略でした。 結果として、開設初月から13〜14件、翌月には20件超の新規依頼を
いただき、予想より早く軌道に乗せることができました。


船井総研
現在、スタッフは50名を超え、県内でもトップクラスの規模です。組織が急拡大すると、ど
うしても「人材の質」の担保が課題になりがちですが、採用において大切にされている基準
はありますか。


福西様
採用については、かなり厳しい基準を設けています。実際、応募いただいた方の半分以上は
お断りしている状況です。 面接で意識しているのは、訪問看護のやりがいや楽しさより
も、「部屋が散らかっているお宅や、お世辞にも清潔とは言えないご自宅に上がってケアを
することもある」といった訪問看護の「嫌なところ・大変なところ」を包み隠さず伝えま
す。
その上で、「それでもうちで働きたいと思わなければ、来なくていいです」とはっきり伝え
ています。 中途半端な気持ちで入社しても、結局お互いが不幸になるだけですから。入り
口でしっかりとフィルタリングをかけ、覚悟を持った人材だけを採用することで、入社後の
ミスマッチや早期離職を防いでいます。


船井総研
「覚悟」を問う採用が、強固な組織の土台になっているのですね。 入社後の定着率の高さ
も御社の特徴ですが、スタッフのモチベーションを高めるための独自の仕掛けなどはあるの
でしょうか。


福西様
特徴的なのは、賞与の査定に「スタッフ間投票システム」を導入している点です。 これ
は、半期ごとの評価時に、スタッフ全員に「この半年間、会社や仲間のために貢献したと思
う人」を5票分選んで投票(1人に対して最大2票投票可)してもらう仕組みです。
組織が大きくなると、代表である私が現場のスタッフ一人ひとりの細かい頑張りまで全て把
握することは物理的に不可能です。 しかし、現場で誰が本当に汗をかいているか、誰が陰
でフォローしてくれているかを一番知っているのは、一緒に働いている仲間たちなんですよ
ね。


船井総研
上司の顔色をうかがうのではなく、仲間からの信頼が評価に直結するわけですね。


福西様
そうです。この投票での1票は、数万円単位でボーナスに加算されます。 ですから、自分勝
手な行動をする人は評価されませんし、逆に目立たなくてもチームのために動ける人はしっ
かり評価されます。「みんなが見てくれている」という納得感が、健全な協力関係を生み出
していると考えています。


船井総研
独自の仕組みで高い組織力を維持されていますが、現在の売上規模としてはどのくらいにな
るのでしょうか。


福西様
月商でいうと4,000万円前後といったところです。 ただ、正直なところ思ったよりも進捗し
ていないというのが本音です。本来の計画では、今年中に年商5億円を確実に超える予定で
したので、今期は反省の多い年でもありました。


船井総研
年商5億円規模が見えているだけでも素晴らしい実績ですが、計画未達の要因、組織が急成
長する中で直面した「壁」は何だったとお考えですか。


福西様
スタッフ数は増えたのに利用者様の伸び悩みを感じた時期がありました。分析してみると、
入院してしまう利用者様の数が増えていたのです。 これは、人数が増えたことで「ただ訪
問して業務をこなせばいい」という意識が一部で生まれ、体調変化の予兆に対する適切な介
入や、必要なサービスの提案が徹底できていなかったことが原因だと考えました。
そこで今年は、改めて「サービスの質の担保」に舵を切っています。 組織が大きくなれば
なるほど、現場の質を担保するのはリーダー層のマネジメント力です。リーダーには、部下
に対して馴れ合いではなく、「厳しいこと、プロとして必要なこと」をきちんと言える強さ
を持つよう指導し、再教育を進めています。


船井総研
最後に、今後の展望についてお聞かせください。


福西様
訪問看護事業としての質を高め、地域での信頼を盤石にすることはもちろんですが、実は現
在、動画編集やデザインなどの異業種事業も展開しています。 これは単なる多角化ではな
く、スタッフの雇用の受け皿を作るためでもあります。
訪問看護は体力勝負な面もあり、年齢やライフステージの変化で現場を離れざるを得ないス
タッフも出てきます。そんな時に「退職」ではなく、「社内転職」という形で別の仕事を用
意してあげたい。 せっかく縁あって入社してくれた仲間ですから、どんな形であれ長く働
き続けられる、そんな「最後まで面倒を見られる会社」でありたいと考えています

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